[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : あなた達は、『主催者』に招待され、海に浮かぶ孤島の中にある洋館へと向かうこととなった。

[メイン] GM : 晴れやかなイベントであり、大勢の人々が集まるようだ。
豪勢な食事も用意されてあり、孤島だからこそできる、様々なイベントもあるのだとか。

[メイン] GM : 緑豊かで、山の幸と海の幸に満ち溢れたその場所に、参加者達の多くは、きっと、胸を躍らせていたことだろう。

[メイン] GM : ……本日は、そんな日だというのに。

[メイン] GM : 太陽の見えない、曇り空、そして。

[メイン] GM : 雨だった。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] ドロシー : 「はあ、ツイてないわね……ねぇ?せっかく遠路はるばる来てあげたってのに」

[メイン] トガヒミコ : 「そっすね、かといって帰れもしないし」

[メイン] ドロシー : ツバの広い帽子は水で濡れている。靴に付いた泥と一緒に掃って、大きな玄関を見上げていた。

[メイン] トガヒミコ : 「これだったら別に…わざわざ仕事蹴ってまで来る必要無かったんじゃないっすか?」

[メイン] ドロシー : 「でも”聡明にして名高いドロシー様”宛てに招待状来ちゃったもの~~~」

[メイン] ドロシー : 「ほら、まあね、乗り気じゃないんだけど?」

[メイン] ドロシー : 「こうまで言われちゃ……ね!!」
隣にいた助手、ことヒミコの背中をばしんと叩く。

[メイン] トガヒミコ : 「あだっ!?」
「イテテ…そうですか、はぁ…」
呆れ気味に

[メイン] 坂田銀時 : その時、後ろから軽薄そうな男が声を掛けてくる。
「よーお二人さん、なんだってそんなお若い二人でこんな船に?」

[メイン] トガヒミコ : 「うわ、お兄さん髪形ぐらいはちゃんと整えてから来た方がいいっすよ」

[メイン] 坂田銀時 : 「なにぃ?この天パの良さがわからないたぁまだまだケツの青いガキだねえ。そっちの嬢ちゃん。友達によくよく天パの良さ教えといてくれよ」

[メイン] トガヒミコ : 「えっ…あっなんかそのすいません…」

[メイン] ドロシー : 「ヒミコ、初対面の人を憐れむのって実は失礼にあたるのよ」

[メイン] 坂田銀時 : 「うんそうだね、でもそれを聞こえるように話すのも失礼だとお兄さん思うな」

[メイン] トガヒミコ : 「そ…そんなつもりは…でもちょっとこう…髪の毛セットし損ねただけに見えて…決して外見を貶すと言ったそういうことは…」

[メイン] ドロシー : 「ま、初対面なのにアイサツもないのも失礼だけどね」
「あたしは……」

[メイン] ドロシー : 屋敷の戸に手をかける。

[メイン] ドロシー : 「寒いし、中でってことで」

[メイン] ドロシー : ウィンク、重い音を立てて開く扉。

[メイン] マサト : ドロシーが大きな洋風の館の扉を開けると─────その奥には、黒のタキシードの男が佇んでいた。

[メイン] マサト : 左手を腹部に当て、右手は後ろに回したまま、深々と、ゆっくりと三人へと御辞儀をする。

[メイン] マサト : 「お待ちしておりました、ドロシー様、トガ様、坂田様」

[メイン] 坂田銀時 : 「おーおー流石いいとこの執事、教育が行き届いてるねえ」

[メイン] トガヒミコ : 「始めまして~」

[メイン] マサト : 「恐縮でございます」
微笑みながら、静かに答える。

[メイン] 坂田銀時 : 不遜な態度のまま、鼻ほじほじ。一礼すらない

[メイン] トガヒミコ : 「リアルで鼻ほじってる人初めて見たっす」

[メイン] ドロシー : 「そう、あたしが名高き名探偵ドロシー!……ってまともに聞いてないじゃない!」

[メイン] マサト : あ、あはは……と眉を八の字にして笑っている。

[メイン] マサト : 「ベロニカお嬢様の御客人は、本当に皆様個性的で……きっと、楽しい宴となること間違いなしでございましょう」

[メイン] 坂田銀時 : 「じゃあ早速案内してもらおうじゃねーの、客人用の応接間とかあんだろ?」

[メイン] トガヒミコ : 「言われてますよ先生」
ドロシーに

[メイン] マサト : 「かしこまりました、御髄意に」
そう言って、深々と頭を下げると。

[メイン] マサト : こちらでございます、とカーペットの敷かれた廊下を先導し、案内する。

[メイン] ドロシー : 「そうね、褒められたわね」
ムフー…

[メイン] トガヒミコ : 「え、ええ…?まあいいか…」

[メイン] マサト : 道中には、いかにもな骨董品が置かれていた。
壺に、絵画に、まるで異国に来たような、そう感じるかもしれない。

[メイン] 坂田銀時 : ふんふん、とあたりを物色しながら案内される。
ずいぶん金の掛かったお屋敷じゃねえの、ただ飯っつーから来たけどこれならそこそこ期待できそうだな

[メイン] トガヒミコ : 「お~金持ちの屋敷だけはありますね~」

[メイン] マサト : コンコンコン。と一層格式のある茶の扉へとノックする。
「失礼いたします、お嬢様。御客様がお見えになっております」

[メイン] ドロシー : わあ、お高そうな壺。倒したら、どうなるのかしら。

[メイン] ベロニカ : 「お待ちしておりました、お通ししてください」
透き通るような声がドアの奥から響く

[メイン] マサト : 「かしこまりました」
静かにそう返答すると、三人が通りやすいように扉を開き、支える。

[メイン] トガヒミコ : 「一番乗りっ!」

[メイン] 坂田銀時 : 「ちーっす、万事屋銀ちゃんからご招待受け参りました、坂田銀時でーす」
ぶっきらぼうに扉をくぐり挨拶、ま、こんくらいはしとかねーとな

[メイン] ドロシー : 「助手に先を越され……!?」
二番

[メイン] ベロニカ : 慌ただしい客にも、不遜な客にも、挙動不審な客にも
みなに平等に優しい目を配る
実の所興味津々、という気持ちが強いが

[メイン] マサト : 廊下の寒い風が入らないように、そして室内にいる方々を驚かせないように、ゆっくりと扉を閉める。

[メイン] ベロニカ : 「お待ちしておりました、皆様方。」
「私はベロニカ、と申します」
ゆったりと立ち上がり、一礼を

[メイン] トガヒミコ : 「自分はトガヒミコです!よろしくお願いします!」

[メイン] ベロニカ : 「このような天候の中御足労頂き...大変ありがとうございます。」

[メイン] ドロシー : 「ドロシーよ。ま、よろしくね」
無い胸を張る。

[メイン] 坂田銀時 : 「いやいや、ただ飯………依頼ってんなら雨の中だろうが火の中水の中草の中あの子のスカートの中まで、千里を駆けて行きますのが万事屋です」

[メイン] マサト : 四人の座る革製のソファの前の、装飾の凝ったテーブルへと、ティーカップを人数分、音を立てないように置いていく。

[メイン] マサト : 紅茶の優雅な香りが、鼻腔を仄かに通り抜けていくことだろう。

[メイン] ベロニカ : 「ふふっ...面白い方ですね、銀時様は...」
「どこかでお会いしたかのような安心感すら覚えてしまいます」

[メイン] 坂田銀時 : 「あ、砂糖とガムシロ多めでお願いします」
紅茶にさらなる注文。

[メイン] ベロニカ : 「ありがとうございます、マサト」
「お客様の要望にも応えてあげて?」

[メイン] マサト : 「え」
想定外のオーダーに、一瞬目を丸くしてしまうものの。

[メイン] マサト : 「か、かしこまりました」
すぐに表情を微笑みへと変え、深々と御辞儀。

[メイン] トガヒミコ : 「二人共知り合いなんすか?」
銀時とベロニカに対し

[メイン] ドロシー : ズズ…ッ
「え、おいしっ!?なにこれ!?おいしいわよこれ!」
ヒミコを肘で連打

[メイン] ベロニカ : 「くすくす...さて、どうでしょう?」
と、気を悪くすることも無く、怪しげな笑みを浮かべる

[メイン] トガヒミコ : 「ぐえーーーっ!!なんすか先生お茶なんてどれも同…あっホントだ美味しい」
ズズズ

[メイン] 坂田銀時 : 「……いやなんにも知らねえけど?」
冷汗を流し、顔色が悪くなる。触れて欲しくない過去でもあるのだろうか

[メイン] ベロニカ : 「あら、気に入って頂きありがとうございます!」
「マサトが私の口に合うように、と見つけて下さったものなのです」

[メイン] マサト : そして、暫くしない内に、好みの量で調整できるように、砂糖とガムシロップの入ったバスケットを持ってくる。
静かにテーブルへと置くと、ベロニカの言葉に、にこりと微笑む。

[メイン] マサト : 「恐縮でございます」
どこか、嬉しそうにも見えるかもしれないだろう。

[メイン] ドロシー : 「へぇ~……あんたが」
マサトのほうを見ながらズズッ

[メイン] 坂田銀時 : 「お、流石気が利くじゃねえか、これこそ一流ってな」
無造作に砂糖とガムシロをつかみ取り、大量に紅茶へと注ぎ込む。耐性のない者が見ると料理への冒涜にも見える事だろう。

[メイン] マサト : ←嬉しそう

[メイン] 坂田銀時 : 「ズ~…っと、うまい、やっぱ紅茶にも糖分だよ」

[メイン] マサト : ただ銀さんの作法を見て、ぎょっと、藤色の瞳がまた開くも。
さささっと、前髪を整え、フォーナルな直立姿勢へと戻る。

[メイン] ベロニカ : どの態度にも訝しげな視線など向けることの無い様子は、集められた客人の育ちや格を一切気にしていないことを伺わせる

[メイン] ベロニカ : にこにこ、ただ笑っている。

[メイン] ドロシー : 「さっきから思ってたけど一人やばいヤツがいるわね」

[メイン] 坂田銀時 : 「あーそれ俺も思ってたんだよ」

[メイン] ドロシー : 「え?」

[メイン] マサト : 曖昧に微笑むまま。
に、にこにこ。

[メイン] トガヒミコ : 「…それそんなに入れて美味いんすか?」

[メイン] 坂田銀時 : 「わかる。わかるよ。明らかにあの執事はヤバイ。アレは絶対訓練受けてる系の執事だよ、俺わかっちゃうもん」

[メイン] マサト : 「!?」
え、ええ!?私め!?という、吃驚したような反応を見せる。

[メイン] ベロニカ : 「まあまあドロシー様、私は元気があってよろしいと思います...」
「今宵はお茶会、ではなく皆さんにただ楽しんでもらう為の会です。無礼講というものですよ」

[メイン] 坂田銀時 : 「美味いがお前には飲ませてやんねー」
トガの言葉もどこ吹く風。

[メイン] マサト : まばたきの回数が多くなる。狼狽えている。

[メイン] マサト : しかし、ベロニカの言葉に、フフッ、と微笑む。

[メイン] ドロシー : 「あ、そう!それなのよ!楽しんでもらうためって言うけどこれなんのパーティなの?」
まともに招待状を読んでいない…!

[メイン] ベロニカ : しかし
「マサトは確かに素晴らしいですが、皆様と比べると...とてもとても!」
と、一瞬虚無のような目を執事に対して向けた気がする

[メイン] トガヒミコ : 「そういや何も聞いてないっすね」

[メイン] マサト : その視線に関しては─────にこりと、ただ微笑む。
何も口にせず、ゆっくりとした会釈。

[メイン] マサト : 男は扉の前で、にこやかに、ただそれを『受け入れている』ように、佇む。

[メイン] ベロニカ : 「それは勿論楽しんでもらうため、ですよ」
「仕事の依頼でもありません、あなた方に思う存分楽しんでいただくための集まりです」
すぐに笑みを戻して返事をする

[メイン] 坂田銀時 : 「~♪」
鼻歌を歌いながら紅茶を飲んでいたため全然そこら辺に気が付く細かい機敏とかはない。

[メイン] ドロシー : 「なるほどね……」
「つまりあたしの高名さのあまりおもてなしされてしまったってことかしら……ふふふ」

[メイン] ベロニカ : 「ええ、ええ!強いていうなれば...貴方様方の他にまだ幾名かお客様はいらっしゃいますので、交流していただければ、というのが私からの"お願い"でしょうか?」

[メイン] トガヒミコ : 「ふ~ん?」

[メイン] ベロニカ : 交流の意味に、仲良くとは含まれていない。
敵対的だろうが接触しろということでもあるのだが

[メイン] 坂田銀時 : 「お願いねえ、要するに色々人と話せって?なんだってそんなことしなきゃいけねーんだよったく」
飲み終えた器を机の上に置き、ボリボリと頭を掻きながら席を立つ。

[メイン] ドロシー : 「へぇ~?おっけ、わかったわ。んじゃ…そろそろ荷物乾かしたいんだけど!」

[メイン] ベロニカ : 「そちらの助手様...ヒミコ様、でしたか?」
「あなたにも期待していますよ」
何を期待しているのか。今は知る由もない

[メイン] ベロニカ : 「ああっこれは...申し訳ありません、私の長話に付き合わせてしまいましたね」
とマサトに目線を向ける

[メイン] マサト : 意図を承り、胸に手を当て、御辞儀。

[メイン] マサト : 「─────では、皆様を会場へと御案内させていただきます」

[メイン] ベロニカ : 「そろそろ次のお客様もいらっしゃるでしょう、案内が終わればもう一度お迎えするようにお願いしますね?」

[メイン] トガヒミコ : 「は~い」

[メイン] マサト : 承りました。と返事をし、扉を、ぎぃぃ、と開く。

[メイン] マサト : 「ドロシー様、トガ様、坂田様」
三人の方へと、藤色の片目を向けると、にこりと微笑み。

[メイン] マサト : 「本日は、どうぞ、ごゆるりと、パーティーを御楽しみくださいませ」

[メイン] マサト :  

[メイン] マサト :  

[メイン] マサト :  

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[メイン]   : …雨の音によって中の音は掻き消され、闇によって覆われたその部屋で何が起こったかを知る者はいない。

[メイン]   : いや、ただ一人。顔を伏せ、絶望に染まった表情を浮かべるその男以外は。

[メイン] 坂田銀時 : 「…ヤベーよ、これ事故だよな?俺のせいじゃないよな?」

[メイン] 坂田銀時 : 「い、いや、俺のせいじゃないね!俺はただナンパしただけだもん!ちょっとイイ女だったから久々に俺のち●こも反応しそうになっただけだもんね!」

[メイン]   : 雷の光が、内部を照らす。
そこには………

[メイン]   : 気絶した女性と、その横で尻に槍が突き刺さり倒れ伏す、壮年の男性

[メイン] 坂田銀時 : 「なんで、こうなっちまったんだアアアアアア!!!!」

[メイン]   : …その声も、誰にも届くことなく掻き消された。

[メイン]   :

[メイン]   :

[メイン] マサト : 一方。

[メイン] マサト : 小雨の中、鬱蒼とした森の中。

[メイン] マサト : 洋館から少し離れた場所に─────濡れたスーツの男が。

[メイン] マサト : 整えた髪も、崩し、鼻先に水を伝らせ……背を、少し曲げながら。

[メイン] マサト : ただ、佇んでいた。雨風が、男の毛先を揺らすだけ。

[メイン] マサト : 「………………」

[メイン] マサト : 表情は、無だった。

[メイン] マサト : ─────そして、その手には……銀に光る獲物と、塗られた真っ赤な色。

[メイン] マサト : もう片方の手で、降りた前髪を横へ掻き分けると………。

[メイン] マサト : 「驚きましたよ」

[メイン] マサト : 「……ええ、実に……驚きました」

[メイン] マサト : 「私にも、まさか……このような『感情』があったことも」

[メイン] マサト : 「そして……」

[メイン] マサト : 倒れ伏す男を、虚無の瞳で見下ろしながら。

[メイン] マサト :  

[メイン] マサト : 「─────憎悪を終わらせても、存外……何も、感じないことも……」

[メイン] マサト :  

[メイン] マサト : そこには、喜びは無い。
しかし、罪を犯した悔いも、悲しみも、存在しない。

[メイン] マサト : ただ……『無』。

[メイン] マサト : 人の手足となるために生まれ、育ってきた男は、始めて……。

[メイン] マサト : 道を、踏み外すのだった。

[メイン] マサト : 『自分の意志』という、『バグ』によって─────。

[メイン] マサト :  

[メイン] マサト :  

[メイン] マサト :  

[メイン]   :  

[メイン]   : 誰かの寝室

[メイン]   :  

[メイン]  一般客A : 「ア…アア…」

[メイン]  一般客A : 「な…なんで…」

[メイン]   : グサッ

[メイン]   : ズズズズ…

[メイン]   : ザシュ
ザシュ

[メイン]   : ザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュ

[メイン]   : 「……アハッ」

[メイン] トガヒミコ : 「殺っちゃった…♥」

[メイン] トガヒミコ : 「…でも今回は一人だけじゃないから、ちゃんと証拠だけは消さないと」
「でも死体は残して…」

[メイン] トガヒミコ : 「……」

[メイン] トガヒミコ : 「いるよね、これ」

[メイン] トガヒミコ : 「”私以外にも”」

[メイン] トガヒミコ : 見えはしないが、雨で掻き消えた中、微かにした音、悲鳴

[メイン] トガヒミコ : 「へ~そっかあ…楽しみ…♥」

[メイン] トガヒミコ : 「…でも一番の楽しみは、最後に…」
そう、最後…皆殺っちゃって…

[メイン] トガヒミコ : 「待っててね」

[メイン] トガヒミコ : 「先生……♥」

[メイン] トガヒミコ :  

[メイン] : ……探偵、洋館。

[メイン] ドロシー : 「う、うそでしょ……」

[メイン] : 雨、事件。

[メイン] ドロシー : 「こ、こんなことって……」

[メイン] : 人気の無い図書室……血塗れで倒れる、人の体。

[メイン] ドロシー : 「きゃ……」

[メイン] : 血痕の付いた箒が床を転がって、つまさきで止まる。

[メイン] ドロシー : 「きゃあああぁぁぁぁぁああ!!?」

[メイン] : どこかから響くノクターンが、高い悲鳴で搔き消される。

[メイン] : 一幕の始まりだった。

[メイン] :

[メイン] :

[メイン] : 応接室 最後の来客

[メイン] :

[メイン] ベロニカ : 「…さて、やってしまいましたねえ」
洗濯物を入れ損ねた、そんな軽い雰囲気でボヤく

[メイン] ベロニカ : 手元には血の付いた模造刀

[メイン] : その足元には、倒れた最後の来客。
それとむき出しに握られた刀。

[メイン] ベロニカ : 「私が手を降すつもりはなかったのですが…」
「こうなった以上、仕方ありませんね」

[メイン] : 遅刻…いいでしょう。
傲慢…悪くありません。

[メイン] : と、脳内で一つ一つ"勇者候補"に採点をつけていく

[メイン] ベロニカ : 「非力……ああ、これはいけません、非常にいけません」

[メイン] ベロニカ : ため息と共に、模造刀を再び構え

[メイン] ベロニカ : 「失格です。どうぞ舞台からのご退場を」

[メイン] : その言葉と共に、倒れた"失格者"の脳天に叩きつけられる

[メイン] :

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 「─────きゃああああああああああああああああああああッッ!!?」

[メイン] GM : 洋館の中で、悲鳴が上がる。

[メイン] GM : それは、舞台の幕引きの合図。

[メイン] GM : 孤島で巻き起こる……因果の捻じ曲がった、織り交ざった……不思議な、怪奇事件。

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 罪人達の弁明や、いかに─────。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] ドロシー : ▼第一発見者
 悲鳴が響き渡り、新たな死体が発見されます。
 駆けつけた人々が見たものは、凶器を握り死体の前に立ち尽くす(主演)の姿でした。
※なお、犯人は本当に(主演)です

★キーワード
 お前がやったのか?、血まみれの凶器、これは仕組まれたんだ

[メイン]   : 悲鳴を聞きつけた面々の手で図書館の扉が開かれる、と。

[メイン] ドロシー : 死体を前に、箒を取り落としたドロシーが──

[メイン] ドロシー : 「……っ!?」
泣きそうな顔で振り返る

[メイン] 坂田銀時 : 「な、なんだなんだ!何があったってんだ!」
急ぎ扉を乱暴に開き現れる。何故か既に冷汗をかいており、若干顔色が悪い。

[メイン] マサト : 「─────いかがなさいましたか!…… ……!」

[メイン] トガヒミコ : 「どうしたんすか先生~…って、ええっ!?」

[メイン] マサト : 悲鳴に駆けつけ、扉を開ければ……そこには、死体があった。

[メイン] マサト : 黒スーツの男は、藤色の瞳を見開き、冷や汗を浮かべる。

[メイン] ベロニカ : 「どうなさいました!?」
服を乱れさせることなく最後列から姿を現す
まるで今までくつろいでいました、と言わんばかりに

[メイン] 坂田銀時 : 「お、おいこれ…死んでるのかよ?」
死体が視界に入り、何となく察する。

[メイン] マサト : ……前髪を指で、少し整える。

……スーツの端からは、ぴちょり、と拭き残した水滴が、床へと落ちる。

[メイン] マサト : 「……ドロシー様、こちらは……一体……」

[メイン] トガヒミコ : 「せ、先生…ついに一線を…」

[メイン] マサト : 『探偵』というカヴァーを持つ方であることをは既に掌握済み、故に視線を向ける。

[メイン] マサト : しかし、第一発見者が、『探偵』とは。

[メイン] ドロシー : 「ち……ちっ、違うけど???」

[メイン] ベロニカ : 濡れたカーペットに気が付くも、勇者候補同士の"交流"の結果に目を向ける
早速始まってくれましたね!

[メイン] ドロシー : 「……ってないけど!!??けどぉ??」
すごい過呼吸

[メイン] 坂田銀時 : 「マジか…こんなガキすら人殺しに手を染める時代か…何があったのか知らねえが、大人しくお縄につきやがれ」

[メイン] マサト : ─────混沌に満ちた中、マサトの下へ、他の執事がやってくる。

[メイン] マサト : そして、耳元へぼそぼそと、『何か』を伝えられる。

[メイン] マサト : マサトの表情が、驚愕に満ちる。

[メイン] ドロシー : 瞬き。呼吸。いや、うん。とてもまずいわよね。明らかに、あからさまに。

[メイン] ドロシー : 「……どっどどうしたの?マサト?」

[メイン] マサト : 「………!……い、いえ……それが……」
眉に力が込められた表情で、ドロシーの方を向く。

[メイン] マサト : 「どうやら……外の雨が強くなり……嵐のために、この洋館へと繋がる橋が……」

[メイン] マサト : 「─────『崩落』してしまったようでして……」

[メイン] トガヒミコ : 「……あ~…」

[メイン] 坂田銀時 : 「ハァ!?冗談だろオイ!ちくしょうこんな殺人犯と一緒にいられるか!俺は自分の部屋に帰るぞ!」

[メイン] トガヒミコ : ……フフフ

[メイン] ドロシー : 「えぇ……っ!?」
口を何度か開け閉め。それから、はっとして。

[メイン] ベロニカ : 「あらまあまあ……しかし、客室の準備は出来ているのでしょう?マサト」

[メイン] ドロシー : 「……待ちなさい、坂田」

[メイン] トガヒミコ : 誰も逃げられない様に、橋は壊しておいた

[メイン] マサト : 「え、ええ……其方の方は、問題ございません」

[メイン] トガヒミコ : これならみんな死ぬ、確定だよね

[メイン] ドロシー : 「すうぅぅ~~~……」

[メイン] ドロシー : 「さっ、殺人者は!この中にいるわ!!」

[メイン] マサト : 「─────!!」

[メイン] 坂田銀時 : ちょうどいい、ついでにあのジジイの事故死もこいつらの誰かに擦り付けちまえ、なあに。時間はある、密室だから細工に気が付いたところで口封じすりゃあいいんだ…!

[メイン] ベロニカ : 船は1隻を除いて返しておきましたが…
ここまで精力的に活動する方がいらっしゃるとは!

[メイン] マサト : 藤色の瞳を見開き、そして……ドロシーの方を向く。

[メイン] ドロシー : 「そうよね?橋が壊れた以上!逃げ場は、ない!」

[メイン] マサト : 顎に指を添えて、眉を顰める。

[メイン] ベロニカ : 私の意図を読み取った、そう判断しても?
見知らぬ勇者候補様

[メイン] 坂田銀時 : 「いやお前だろ!どう見ても殺人犯はお前だろうが!」

[メイン] マサト : 「……ええ、崩落時刻を鑑みますに……」

[メイン] ドロシー : 「……そうかしら?」
キラッ

[メイン] マサト : 「『犯人』は、逃げることは不可能でございましょう」

[メイン] ドロシー : 「じゃあ坂田、さっきまで何してたか。言えるの?」

[メイン] 坂田銀時 : 「え?そりゃあお前………」

[メイン] マサト : 探偵の推理が始まり……神妙な面立ちで、視線を坂田の方へと向ける。

[メイン] マサト : 「……『アリバイ』は……大事で、ございますからね」

[メイン] マサト : 言い切るには、含みがあった。間があった。

[メイン] 坂田銀時 : 冷や汗と共に、視線が泳ぐ。やべえ!ここで追求されたら終わる!だけどありのまま伝えたら社会的にも終わる!言えねえ!ナンパしてたら不幸な連鎖でジジイのケツに槍が刺さったから女もろともタンスに詰め込んできたなんて言えねえよぉ!

[メイン] マサト : 「坂田様?」

[メイン] マサト : 「……ご体調が優れないご様子、でしょうか?」

[メイン] 坂田銀時 : 「え、あ、そ、そう!ちょ~っとワイン飲んでたから記憶があやふやで!で、犯人だっけ?そう、犯人はこの中にいないかもしれないよ?」

[メイン] マサト : こくり、こくりと、頷く。

[メイン] 坂田銀時 : 「例えば…床下に潜んでいたニンジャがそいつを殺した!ってのもあるだろ!きっとそうだ!」

[メイン] マサト : 「……そうですね……今は皆様、パニック状態におります……」

[メイン] トガヒミコ : ……先生はいつもカンがいい、この場で真犯人が別にいると言ったのは、単に偶然ではない
確かに事実私を含めて”いる”

[メイン] ベロニカ : にこにこ
楽しく談笑を眺めている

[メイン] ドロシー : 「……あ、あたしは人がいないかと思って図書室に来たら、死体が……。だから、アリバイなんてないわ!でもね!それ、あたし以外にも言えるわよね!」

[メイン] マサト : 「……お嬢様、一度……この部屋を空にし、この館にいる方々を全員、会場へ集めるというのは……いかがでございましょう?」

[メイン] トガヒミコ : だけど結構長い付き合いだから知っている、あの顔はとりあえず場をごまかす為についた言葉だ、つまり時に何も知っているわけではない

[メイン] トガヒミコ : ……ああ

[メイン] マサト : 『アリバイ』追求は、マサトにとっても……矛先を向けられるわけには、いかないものだった。

[メイン] ドロシー : 「”血痕”は乾いてないけど、みんなすぐに駆け付けられるくらいには傍にいたか…走れる状態だったわけだし?」

[メイン] system : [ ドロシー ] キーワード : 0 → 1

[メイン] トガヒミコ : そんな先生が後で私に殺される時どんな顔するか…楽しみ…♥

[メイン] マサト : ……『道』は、踏み外した。しかし、それでもまだ、『残れる』。
この『道』しか知らないのだから。
だからこそ、自分は、自分であろうとする。

[メイン] ドロシー : ヒミコ?ヒミコ~~~~~??なんで恍惚とした目で見てんの?助け舟は?ねぇ!?

[メイン] ベロニカ : 「そうですねえ…このような事件があった以上、人数確認の意味も込めて集まりましょうか」
と悲しげな表情を貼り付ける

[メイン] マサト : 『執事』としての自分のまま、そうでなくては……どう『生きれば』良いか、分からない。

[メイン] ドロシー : 「そ、そうね……”警戒”するにこしたことはないもの」

[メイン] system : [ ドロシー ] キーワード : 1 → 2

[メイン] マサト : 「ええ、では早急に手配を整えてきて参ります」

[メイン] ベロニカ : 内心は、わくわくしている
この匂い…既に何人かは、始めている。

[メイン] トガヒミコ : 「…まあ自分も先生に限ってそんな事はないとは信じたいっす!」
「根拠は無いけど犯人じゃないの濃厚っす!」

[メイン] マサト : そう伝え、ベロニカへ深々と御辞儀を行うと、部屋を去っていく。

[メイン] system : [ トガヒミコ ] キーワード : 1 → 2

[メイン] 坂田銀時 : 「ふ、ふ~ん。まあ殺人起こった以上はね?そうやって集めるのは大事だよね、逃げ場なくなるし隠滅も出来ないもんね」

[メイン] 坂田銀時 : ふざけんなよあのクソ執事!なに冷静に対応してんだ!俺が証拠隠滅できなくなるだろーが!

[メイン] ベロニカ : 「ご安心を…あの執事なら兎も角、私が招待した皆様ならきっと殺人犯だろうと乗り越えられる。そう信じていますよ」

[メイン] ドロシー : 「そ、そうね!あ、あたしはこれは仕組まれたことなんだって思うし!集まってれば罪を擦り付けるみたいな真似もしにくいもの!」

[メイン] system : [ ドロシー ] キーワード : 2 → 3

[メイン] ベロニカ : 「ドロシー様も、身の潔白をいまより証明なさるのでしょう?"名探偵"なのですから」
ねっ、と、激励のウインクを贈る

[メイン] ドロシー : 「え、ええ…!」

[メイン] ドロシー : 「この中にいる、他人に罪を擦り付けて逃れようとする卑劣な犯罪者…!ぜ、ぜったいに見つけ出すわよ!」

[メイン] トガヒミコ : 「あーーっす!」

[メイン] system : [ トガヒミコ ] キーワード : 2 → 3

[メイン] 坂田銀時 : 「お、おう、任せとけ。万事屋にかかりゃあこんな事件朝飯前よ」
あー!ちくしょうどうすっかなああ!!!早いとこ海に投げ捨てないとまずいぞ!

[メイン] ベロニカ : 「私、頼りにしていますね」
応接室のアレは…どうしましょう?
うん、見つかってから考えればいいですね

[メイン] マサト : ─────そして一同は……パーティー会場へと戻されることとなった。
そこには、他の参加者達に、メイド、執事、料理人などなど、およそ20人近くが集められているのだが……。

[メイン] マサト : ……『人数』が、明らかに……各々の想定よりも、『少なかった』。

[メイン] ベロニカ : 「マサト、参加名簿を」
と杖を地面に2度つき、仕事の合図を出す

[メイン] 坂田銀時 : 「…あ、あれ?俺の気のせいじゃなけりゃなんかさっきすれ違った顔とかないんだけど?」

[メイン] トガヒミコ : 「いないっすね…」

[メイン] マサト : ご随意に、と返答し、名簿の調査を行うも……。

[メイン] マサト : ベロニカの方を向き……眉を顰め、ゆっくりと首を、横に振るう。

[メイン] マサト : 「……『全員』では、ありませんね ……館内アナウンスは、いたしましたが……」

[メイン] 坂田銀時 : へ、へへ…顔が引き攣る。
ちょっと待てえええ!!!もしかしてこれさっきの死体や俺のやらかし以外にもなんか起こってる!?金田一混ざってる!?あるいはコナン君!?

[メイン] 坂田銀時 : 「ね、ねえ執事さん?この中に金田一とか江戸川って苗字の人いないよね?ね?」

[メイン] ベロニカ : 「なんとまあ恐ろしい…!」
私を除いてももう4人も交流を始めている
自発的に動いてくれる方が多くて喜ばしい事だ

[メイン] マサト : 「プ、プライバシーですので…… ……ですが、苗字だけなら…… ……あ、いますね……」

[メイン] マサト : ぺらぺらと、名簿を捲って確認している。

[メイン] 坂田銀時 : 「そ、そうですか、あざーっす」

[メイン] トガヒミコ : 「金田一なら来てないけどいた気がするっすね」
さっき殺した金持ちがそんな苗字だったな~と思いだす

[メイン] 坂田銀時 : 終わりだよこれ…もう絶対逃げきれないじゃん…連鎖殺人に巻き込まれるか犯人として推理されて全部赤裸々になるやつじゃん…

[メイン] ドロシー : 「こんな時だと心配になるわね…………」
「んん、それじゃあ……ヒ、ヒミコ?事件の概要を説明してくれる?」

[メイン] トガヒミコ : 「事件の概要っすね」

[メイン] トガヒミコ : 「一見すると先生が人を殺してて…そして周りでも死が蔓延してるっぽいっす!」

[メイン] ドロシー : お願い、あたしの味方をしてちょうだい。お願いだから。

[メイン] マサト : ヒミコの言葉に頷き、リアクションする。

[メイン] ベロニカ : 「まあまあ…これだけの数を、短時間でお1人でなされたのですか?」

[メイン] マサト : あの場にいなかった者達にもきっと、現状の『事実』が伝わったことだろう。

[メイン] マサト : 他参加者達の目が、ドロシーへと向けられていく。

[メイン] 坂田銀時 : 「い、いやぁどうだろうね?1人じゃ無理でしょ、つまり全部ドロシーさんのせいにはならないんじゃないかな?」

[メイン] トガヒミコ : 「そうっす!多分複数いるっす!」

[メイン] 坂田銀時 : 何やってんだ俺はあああああ!!!なんで弁護しちゃってんだああああ!!!擦り付ければよかったじゃねえかあああ!!!

[メイン] ドロシー : 「そ、そうねぇぇ~……第一発見者は、あたしよ」

[メイン] ドロシー : 「……ベロニカに、人と話せって言われたからね。誰かいないかと思って図書室にいったの。そしたら……し、死体と、血まみれの凶器があったの……!」

[メイン] system : [ ドロシー ] キーワード : 3 → 4

[メイン] 坂田銀時 : 「ほう、人と話すために図書室に。それはおかしいですね」

[メイン] マサト : 頷く動作。

[メイン] 坂田銀時 : 「なぜなら!図書室とはひきこもりオタクの集う地、他人と話そうとする人間が集まる場ではなく、せいぜい『あ、どうも』くらいの陰キャな会話くらいしか出来ないはずだ!」

[メイン] マサト : その後、マサトは、図書室周りに、他に誰かいなかったかを、メイド、執事同士で情報交換し合っているようだ。

[メイン] トガヒミコ : 「それはそう…でも!アリバイとしては問題ないっす!」

[メイン] system : [ トガヒミコ ] キーワード : 3 → 4

[メイン] ドロシー : 「全国の読書家に謝りなさいよ!?」

[メイン] トガヒミコ : 「だって先生こう見えて結構陰キャ拗らせてますから」

[メイン] ドロシー : 「ヒミコ?」

[メイン] マサト : ドロシーの耳には、メイド、執事達による「あの辺りには誰もいなかったような」「他の御客様も足を運ばれることは、なかったような……」という、不穏な会話が、聞こえてくるだろう。

[メイン] 坂田銀時 : うんうん、と頷く

[メイン] ベロニカ : 「どう見えるか、ですよ」
「ウチの図書室に規律は設けておりません、自由に談笑することを止めてもおりません」

[メイン] トガヒミコ : 「おお」

[メイン] マサト : 情報共有を終えると、ドロシーの方へと、藤色の瞳を向ける。

[メイン] マサト : 「……差し出がましいでしょうが、もう一度、『ご確認』をさせていただきます」

[メイン] マサト : 「ドロシー様は……『御探偵』で、相違ございませんか?」

[メイン] 坂田銀時 : 「上がどうしようが、実際下はそう思わないものなのですよ、ご主人。でなければ全国の図書室は今頃漫画を読み漁る少年でごった返している!」

[メイン] ドロシー : 「……そ、そうだけど?」

[メイン] トガヒミコ : 「そうっすよ!」

[メイン] マサト : 逡巡するように、眉を顰めて、そして二人の反応に頷くと。

[メイン] マサト : 「……状況整理を可能とするのは……おそらくは、ドロシー様しか、ございません」

[メイン] マサト : 「探偵、警察と言ったような役職に就く方は、他にはおりません」

[メイン] マサト : 「で、あるからこそ……『再確認』でございます」

[メイン] マサト : 「─────『犯人』では、ないのですね?」

[メイン] トガヒミコ : 「そんな訳ないっすよ!」

[メイン] ドロシー : 「……ええ!!」

[メイン] マサト : 揺さぶりであった。そして……マサトにとっても、『不都合』な存在。

[メイン] マサト : 『真実』の『探求者』が、もしも……『殺人』に手を掛けていたのだとしたら。

[メイン] マサト : 自分の犯した罪も……『誤魔化し』は、いくらでも利きようがあるのでは?
という、意図であった。

[メイン] ドロシー : この世で一番力強く肯定した。ここでしないわけなくない?

[メイン] マサト : そして、二人の反応を見て……目を細めるのだった。

[メイン] 坂田銀時 : 「まあまあ、探偵だって言うのなら任せときゃこの事件の犯人も見つけてくれるってことだろ。んじゃ俺は部屋に帰るから」

[メイン] トガヒミコ : ま、どっちでもいいんだけどホントの所は
先生が人を殺してても殺してなくても

[メイン] トガヒミコ : でも…

[メイン] 坂田銀時 : じゃあなと手を振って逃げ出そうとする

[メイン] トガヒミコ : 同じ”趣味”があるなら…ちょっと嬉しいかも…♥

[メイン] ベロニカ : 「マサト、客人を前に不躾な目線はおやめなさい」
と律する

[メイン] マサト : 「……ええ、出過ぎた真似でございました。ドロシー様、お詫び申し上げます」

[メイン] トガヒミコ : 「あ~!何処行くんすかもじゃもじゃ!」

[メイン] system : [ トガヒミコ ] キーワード : 4 → 5

[メイン] マサト : そう言って、胸に手を当て、深々と御辞儀を行う。

[メイン] ドロシー : 「別に、い、いいけどぉ?」
「……と、とりあえずなんだけどいいかしら!」

[メイン] 坂田銀時 : 「いや、俺関係ないし。部屋でジャンプ読んでたいだけだから」

[メイン] ドロシー : 「……図書室のことでロクなアリバイがないのは、全員同じ。でも、でもよ」

[メイン] ドロシー : 「図書室以外でも何か起きてるとしたら!どうかしら!?」

[メイン] トガヒミコ : 「そんな暇あるわけないでしょう!一蓮托生!死ぬまで一緒!」
そう、死ぬまで

[メイン] マサト : 「………………………」

[メイン] マサト : 沈黙の執事。

[メイン] ベロニカ : 「確かに1人なら瞬間移動でもしないとこなせませんねえ…仮に起きていれば、ですが」

[メイン] トガヒミコ : 「図書館以外でっすか?」

[メイン] 坂田銀時 : 「…………え、ないない。単にトイレ行ってるだけでしょ。あとなんで死ぬまで一緒!?」

[メイン] ドロシー : 「人は、全員そろってない。橋も、事故かもしれないけど……壊れちゃってるのよね」

[メイン] 坂田銀時 : やべえぞ、早く図書館に注目させねえと…あの惨状がバレちまう

[メイン] ドロシー : 「もしもよ?ほかにも事件が起きてるとしたら……それを追求すれば、犯人を絞り込めるかもしれないでしょ!少なくとも図書室にいた人にはできないとか!」

[メイン] マサト : ……困りました。非常に……とても、困りました。

[メイン] マサト : なるほど、『探偵』というだけは、あるようです。
事件性の匂いを嗅ぎ分けられる嗅覚をお持ちのようで……。

[メイン] 坂田銀時 : 「いやあ、探偵ならまず目の前の現場を調べるでしょう?それを置いといて他を怪しむなんて…自分が犯人だからとしか思えませんねえ」

[メイン] ベロニカ : 「縁起でもないこと仰らないでください、単に寝ている、出かけているだけという可能性もあるではありませんか」

[メイン] マサト : これは、『犯人』であっても、『犯人』でなくても……実に、厄介極まりない存在。

[メイン] ドロシー : 「そうね、坂田。いいことを言ったわ……だから、お願いがあるの」

[メイン] マサト : ─────あなたは……私を、『否定』する存在でしょうか?

[メイン] トガヒミコ : 「う~ん確かに…」
バレる危険性がないわけでもないけど、私の場所はちょっとみせたいかな、折角だし

[メイン] 坂田銀時 : 「え、なんでしょう」
ちょっとオオオオ!!!なんでこいつ俺にこんな食いついてくるんだよオオオオオ!!!

[メイン] ドロシー : 「あたしは図書室を調べるわ、だから……」
「坂田とあと誰か、一緒に見回りに行ったらどうかしら?ほら、あんた図体はいいし」

[メイン] 坂田銀時 : 「え、ええー…いやいや、流石にそれはダメでしょう。第一発見者1人で調べさせるのは色んな意味で危険だし、ほら、そっちが誰かと一緒にいた方がよくない?」

[メイン] ドロシー : 「じゃああたしに見張りつければいいじゃない」

[メイン] ドロシー : 「ベロニカだってこんな縁起でもない不安放置したくないわよね…ね!」

[メイン] マサト : 「……お嬢様、いかがなさいますか?」
視線を、ベロニカへと向ける。

[メイン] マサト : いつだって、『指示』は、『命令』は、『主』より承る。

[メイン] 坂田銀時 : なんでこんなにこっちの動き封じてくるんだこのアマ!ふざけんなよこんな状況じゃなかったらすぐお前なんて追求しきって豚箱行きだ!

[メイン] ベロニカ : 「そうですねえ…両者の意見を組むと、ドロシー様の傍にヒミコ様という身内を入れるのは宜しくありませんし…」
とうんうん唸る

[メイン] トガヒミコ : 「え~見張りってそれじゃ先生と離れ離れじゃないっすか~…」
ドロシーの背中に引っ付く

[メイン] 坂田銀時 : 「あ、じゃあ俺がこいつ見張るんで、他の見回りは…って感じで」

[メイン] ドロシー : 「ひーっつーかーなーいーでー!」
じたばた

[メイン] 坂田銀時 : こうなったらこいつを第二の被害者にしてその隙に証拠を全てまとめて海に投げ込む、これしかねえ!

[メイン] ベロニカ : 「いいのですか?銀時様、あれだけ"現場から離れたがっていた"のに」

[メイン] マサト : ……きっと、この館内のみを捜査するのであれば……まだ、『問題』はない。
しかし……それも『時間』が蝕む事には、変わらない……。
この館に、『アイツ』がいないことが分かれば、目は外へと向けられることにもなる……。

[メイン] 坂田銀時 : 「え゛、いやいや、こうなったら調査に協力した方が早いってそう思ってね?」
顔が歪み、口角が片方だけ吊り上がる。なんでどいつもこいつもこんなに鋭いんだよ!

[メイン] マサト : 『証拠隠滅』へ動くにも、服を濡らす不自然さを晒すこととなるのは、避けたい。
で、あれば……いかにして、『犯人』の虚像を作り出すか……ここが、『鍵』となる。

[メイン] ドロシー : 「……よし、それじゃあ……ベロニカ、館内を調査するのは同意ってことでいいのかしら?」

[メイン] ベロニカ : うーん…とうなっているポーズを止め
「…ええ!名探偵たるドロシー様のお力、存分に発揮していただければ!」

[メイン] ドロシー : 「……。わかったわ……!」

[メイン] ベロニカ : 「嘘も拷問も如何様もご自由に、真犯人を見つけ出してくださいね?」

[メイン] ドロシー : ヒミコの言っていたことは、うん……事実よね。
誰がどう見ても疑わしいのは、あたし。
だからこそ、犯人を見つける必要がある……!

[メイン] マサト : ─────決心するドロシーの背を……藤色の瞳が、妖しく見据えるのだった。

[メイン] ドロシー : ベロニカもかなりヤバいんじゃない……?

[メイン] トガヒミコ : 「むう…しょうがない、暫く離れ離れだね先生」

[メイン] 坂田銀時 : 「あ、あー!そうだ良いこと思いついた!俺ちょっと急いで全部見回ってきます!行ってきまーす!」

[メイン] ドロシー : 「ん、頑張りなさいよ!あたしの助手としてね!」

[メイン] トガヒミコ : 「あ~!この人一人で行こうとしてまーす!!」
銀時についてく

[メイン] 坂田銀時 : 駆け足で飛び出していく
やべえ、ここに残っても鋭すぎてお先真っ暗だ!早いとこ隠滅しねえと!

[メイン] 坂田銀時 : 「って、ついてくんなアアアアアア!!!」

[メイン] トガヒミコ : そしてドロシーに手を振る

[メイン] マサト : 「おっとっと……!まだ会場の外へは……!お嬢様、いかがいたしますか……!?」

[メイン] ベロニカ : この館から蔓延る血の匂い…既に何人かは始めているようですね
アクシデントですが、これも試練なのでしょう

[メイン] ベロニカ : パーティ
ここからが、交流の始まりだ

[メイン] ベロニカ : 「…いえ、放って起きましょう。」
その方が、面白いことが起こる予感がします

[メイン] マサト : 「─────」
それは、『葛藤』の間だった。

[メイン] マサト : マサトにとっての、『不都合』な答え。

[メイン] マサト : しかし………。

[メイン] マサト : 執事は、『主』の為にある。

[メイン] マサト : にこりと、微笑む。

[メイン] マサト : 「ええ、かしこまりました、お嬢様」

[メイン] マサト : 「ご随意に」

[メイン] マサト : 『命令』に、『指示』に、『忠実』に従う。
それが、執事であり、それが、己なのなら。
己であろうとするなら、己を、貫く。

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[メイン] マサト :  

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[メイン] ベロニカ :

[メイン] ベロニカ : 「ではドロシー様、現場保存はメイドに任せて1度情報整理と行きましょうか」

[メイン] ベロニカ : と、応接室に向けて歩き出す

[メイン] ベロニカ : 自らの犯行現場への案内、本来であれば自殺行為に他ならないだろう。

[メイン] ドロシー : 「こっちの方って……」

[メイン] ベロニカ : この探偵は、どのような結論を出すのでしょう?

[メイン] ベロニカ : 「ええ、昨夜お呼びした部屋ですね。図書館の真下の部屋です」

[メイン] マサト : 「はい、正確には、お嬢様が御通しを御許しした方しか入れない場所でございます」

[メイン] マサト : 「ですので、この館ではおそらくは、最も安全な場所かと」

[メイン] ベロニカ : 「紅茶でも飲んで、落ち着いて考えるとしましょう」
扉の先に待つのは、新たなパニックの火種

[メイン] ドロシー : 「なるほどね、話し合いにはもってこいだわ」
と言いつつも、ヒミコと別れてからは帽子を目深に被ってどこか自信なさげにいる。

[メイン] マサト : 先導し、茶の扉をゆっくりと開くと……。

[メイン] マサト : 扉の隙間から漂ってくるは……鼻を曲げるような、鉄の香り。

[メイン] マサト : 「…………!?」

[メイン] ドロシー : 「…………うぅ…!?」

[メイン] ベロニカ : 「…あら、あらあら…!」

[メイン] マサト : それだけではない……腐った臭い。
外気に触れ、内臓の腐ったような……。

[メイン] マサト : 「わ、私めが先に……お二人は、お待ちを……!」

[メイン] ベロニカ : 最後尾に立つベロニカの興味は死体ではなく、明らかにドロシーに向けられていた

[メイン] マサト : そしてマサトが中へと入り、辺りを警戒しながら臭いの下へと向かうと……。

[メイン] マサト : もはや、この者が一体何者なのか……。

[メイン] ベロニカ : 「これは…ドロシー様のおっしゃっていた通りかもしれませんねえ…!」

[メイン] ドロシー : 「……い、いえ。あたしも、行く」
マサトに続いて、部屋に。ベロニカの視線には気づかない。

[メイン] マサト : 首から上が、まるで割れた木の実のように……。

[メイン] マサト : 「─────」
執事は、言葉を失った。

[メイン] ドロシー : 「……これ…ひっどい傷だわ。…多分、意識を失ってから確実に殺すために…」

[メイン] マサト : 惨い状態に対して? ………どうだろうか。
人の死に姿に関しては、確かに思うことは、ある。
ただ……そこに対し忌避を抱く要素は、どちらかというと、少量に思える。

[メイン] ベロニカ : わざと、相手の凶器だけを窓から捨てておいた、その方がきっと迷ってくれるだろうから
どのような答えを見せてくれるのでしょう?

[メイン] マサト : そもそも……自分は、こういった死体を作り出した一員でもあるのだから。
血に対し、晒される臓器に対し、厄を感じることは ………無い。

[メイン] ドロシー : 「……もう一回、聞くけど」

[メイン] マサト : ただ、男の心を真っ白に、パニック状態にさせたのは。

─────ここが、お嬢様と、その御許しを得た者しか立ち入ることができない場所という、事実だ。

[メイン] ベロニカ : 「申し訳ありません…安全な場所とお呼びしておきながらこのようなものをお見せしてしまい…」
失格者にはまるで興味を持たず、勇者候補への対応を始める

[メイン] ドロシー : 「この部屋に入る人間を選べるのはベロニカだけ、そうよね」

[メイン] マサト : 「…………………」
ドロシーの言葉に、眉が顰められ……冷や汗が、浮かぶ。

[メイン] ベロニカ : 「ええ。見張りというものはつけておりませんが…それに」

[メイン] ベロニカ : 「私が、最後にお会いしたお客様」
「ですね」

[メイン] マサト : 「─────なっ……!?」

[メイン] ドロシー : 「……あ、あんた……なんでそんな態度でいられるの?」

[メイン] マサト : 執事は、おそらくは……事件が発生して、一番の困惑、戸惑いを、その表情に見せたことだろう。

[メイン] ベロニカ : 「何故…と、申しますと?事実確認は大事ではありませんか」

[メイン] マサト : つまりは、この現場で、最も『殺人』の可能性を有するのは……他の、誰でもなく……。

[メイン] ドロシー : 「違う、そうじゃないわ。それに、あんたが疑わしい…っていうのもちょっと違うわね…」

[メイン] ベロニカ : 「マサトが休憩に入ってからでしょうか…大遅刻してきたと言い張る男が来まして、」
となんでもなさげに話を続けようとする

[メイン] ドロシー : 「おかしいでしょ!?人が…あんたと話した人が、あんたの部屋で死んでんのよ!?」

[メイン] マサト : ─────お嬢様。

……そして、『真犯人』のポストに、位置すれば、事態は……。

……いや……そうだ。そういう風に、事を進めることができたら。
自分に対する容疑は、その一切を晴らすことができる。
なんて、正しい。合理だ。そうした方がいい、自分が、自分で、あるためには……。

[メイン] ベロニカ : 「?ええ、死んでいますね。」

[メイン] ドロシー : 「……なんでそんな平然としてられるわけ……!?」

[メイン] ベロニカ : 「図書館で死んだ方とも、よくお付き合いをさせてもらっていましたね」

[メイン] マサト : 「……こ、これが」

[メイン] マサト : 「これが、お嬢様の……お嬢様、所以で、ござい、ます」

[メイン] マサト : 執事は、重たい口を、開いた。

[メイン] マサト : 「……い、いかなる……状況下であれど」

[メイン] マサト : 「その精神を、狂わせることは……あっては、ならず……」

[メイン] ドロシー : 「…………っっ」
腰を落ち着けられていられないので、部屋を歩きまわる。…窓の外にむき出しの刃物が落ちている…。

[メイン] マサト : 擦り付ければ、良い。
それが、『合理』だというのに。

[メイン] マサト : バグっている。

[メイン] ベロニカ : 「……」
黙ったまま、笑みを浮かべてマサトの発言を聞いている

[メイン] マサト : ……そうだ……。答えは……簡単。

[メイン] マサト : ─────『執事』である道を、選ぶのならば。
『主』を、命を懸けて守るというのは、当然のこと。
それこそが、執事であり、執事として生きる、ということ。

[メイン] マサト : たとえ……己の首を、締めることとなっても。

[メイン] マサト : ……疑いの矛先が、己へと向かれる可能性が、増すこととなっても。

[メイン] マサト : なんて……………………訳が、分からないのだ。

[メイン] ドロシー : 「……………」
頭を掻く。こんな時にヒミコがいれば。

[メイン] ベロニカ : 「マサト。」
何かを感じ取ったのか、余計なことは考えるな、というように口を開く

[メイン] マサト : 「…………!」

[メイン] マサト : 冷や汗を浮かべたまま……酷く、脆く、不安定な藤の瞳を向ける。

[メイン] ベロニカ : あなたは部外者だ、このパーティの参加者ではない。
演劇に、あなたの出番はない。

[メイン] マサト : ─────その呼び名に、一体どんな『意図』が込められているのか。

[メイン] マサト : それを察しない執事は、執事などではない。

[メイン] ベロニカ : 主役は、彼らだ。
お客様からは目にすることの無い、凍える目付きを向ける

[メイン] マサト : お嬢様が、望むのであれば。
それが、欲すること。渇望するもの。手に入れたいものだとするのならば。

[メイン] ベロニカ : ように見えたのも一瞬
再びドロシーへ向き直る

[メイン] マサト : 『迷い』は、ある。然れども、『執事』の行うことは、一つ。

[メイン] マサト : ゆっくりと、お嬢様へと頭を下げる。胸に手を当て、背筋を伸ばしながら。
─────お心のままに。
貴女様の命令であれば、いかなるものであろうとも、お受けいたしましょう。

[メイン] マサト : にこりと、微笑むのだった。

[メイン] ベロニカ : 「ナニカ、新しい手がかりは見つかりましたか?」
窓の外、視界は悪いですが果たして見つけられたでしょうか

[メイン] ドロシー : ……この二人……

[メイン] ドロシー : 「外に刃物はあるけど……死体の傷口とは合わないわ。切り傷じゃないしね。そこから考えると……」

[メイン] ドロシー : 「……争いがあったってところかしら……?」

[メイン] ベロニカ : 「刃物ですって、まあ!」
と大袈裟に怯える、とんだ大根役者だろう

[メイン] マサト : ─────狼狽が見えていた男の顔は一片、執事そのものとなり、その場を少し離れると……ティーカップを2つ、丁寧に持ってくる。

[メイン] ベロニカ : 最後の客が手に取ったということはつまり、近くにあった獲物であり、ドロシー達にとっても1番目立つ場所にあった獲物でもあるのだから

[メイン] マサト : 「ええ、大変でございますね、気も動転いたしましょう、ですので、まずはゆっくりと御寛ぎましょう」

[メイン] ベロニカ : そして…殴打された獲物は、ベロニカの座る上席のすぐ隣にあったことも

[メイン] マサト : にこりと、ドロシーに微笑む。
紅茶の、優しい優美な香りが漂う。
すぐ近くの、顔がぐちゃぐちゃになった男の死体の腐臭も、織り交ざる。

[メイン] ドロシー : うぷ……
「……あんたも何とも思わないってわけ?」
紅茶を手で押しのけて、にらみつける。

[メイン] ベロニカ : ズズ…と啜る
捜査は私の仕事ではないと言わんばかりに

[メイン] マサト : にこりと微笑むだけ。応えることは無い。

[メイン] マサト : ただ執事は、オーダーに従い、尽くすのみ。

[メイン] ドロシー : 「……凶器は両方、この部屋にあった。位置関係は……」
「そうね、被害者がちょうど今のあたしの席にいて」

[メイン] ベロニカ : 「どうやって死んだかが重要なのです、死んだことについては……"私の見込み違いだった"という他ありません」
相変わらず、笑みを貼り付けている。本心からの笑顔だが

[メイン] ドロシー : 「で、加害者はあんたの席にいた」
ベロニカに目を向ける。

[メイン] マサト : にこにこ。
たとえ、己の存在意義を揺らがす、主の崩壊を眼前にしたとしても。

[メイン] ドロシー : 「……これ言っていいか分かんないけど、しかも」
「……おかしいのよね」

[メイン] ドロシー : 「その場の武器を使ったってことは計画してないってことでしょ?」

[メイン] ベロニカ : 「そうなりますねえ」
相変わらず、紅茶を飲んでいる
たじろぐ姿など微塵も見せない

[メイン] ドロシー : 「でも、争った跡がないんだもの。お互い向かい合った状態で、初めから殺す気で攻撃したってことでしょ……?」

[メイン] ドロシー : 普通の心をしてたらそうはならない……と、思うんだけど

[メイン] マサト : 「衝動的、実に勇ましゅうございますね」
微笑んだまま、素直に思った感想を呟きのように口にするのだった。

[メイン] ベロニカ : 「物取り、かもしれませんね」
とここで始めて反論の口を開く

[メイン] ベロニカ : 「価値の高い芸術品も多く…この刀もそうですが」
「このティーカップは…幾らでしたっけ?」

[メイン] マサト : 「特注でございますからね、他では売っておりません。それだけ『貴重』なものでございます」
にこり。

[メイン] ドロシー : 「でも、盗人の仕業じゃありえない。そのくらい、分かってるでしょ?」
マサトの方に目を向ける。

[メイン] マサト : 藤色の瞳が、ゆらりとドロシーの方へと向けられる。微笑みのまま。

[メイン] マサト : 「─────『ありえない』、と申しますと?」

[メイン] マサト : 「私如きでは、どうにも分かり兼ねます故、ご説明いただきたいものでございます」

[メイン] マサト : あり得る、あり得ない。そこの是非については─────。

[メイン] マサト : 『どうだっていい』。

[メイン] マサト : ただ……お嬢様が『求めるもの』、それは。

[メイン] マサト : この私めの『意見』ではない。『感想』ではない。『意志』など、最初から求めていない。

[メイン] ドロシー : 「あんたが何も言わずにお茶を用意したこと、それ自体が説明」

[メイン] マサト : 故に、私が行うことはただ一つ。
お嬢様の『補助』、ただそれだけ。

[メイン] ドロシー : 「だってもし、盗人が部屋を荒らしてたらあんたが主の調度品に手を付けられたことに気付かないわけない。でしょ?」

[メイン] ベロニカ : 「さすが名探偵様、と言いたいところですが…」
ティーカップから口を離す

[メイン] ベロニカ : 「この子は幼い時から私が面倒を見ていまして…"そうするように"教えこんだからなのですよ」

[メイン] マサト : 胸に手を当て、目を閉じ、深々と御辞儀の仕草。

[メイン] ベロニカ : 「私の空間である以上執事にも隠したいプライベート、というものがありますからね」
にこり、

[メイン] マサト : 「─────……ええ」
短く、そう応える。微笑みのまま。 ……含みこそ、あれど。
しかれど、その奥にあるものは、この場では、不要。

[メイン] ドロシー : 「……なるほどね」
な、なんなのこの二人。ずっと示し合わしたみたいに……。

[メイン] ドロシー : 「ま、言いたいことは分かったわ。あんた二人の……いえ、あんたのね」
ベロニカをじろりと見る。

[メイン] ドロシー : 「ベロニカは不幸にも自分の部屋で殺人を起こされた被害者にしか見えない。全部が全部ね!」

[メイン] ベロニカ : 「ええ、ええ。それに!」
「"これ"が勇者様であるとすれば私が襲われたなら到底太刀打ち出来ませんとも!」
楽しくなってきたのか、遂にひた隠しにしてきたワードが溢れる

[メイン] ドロシー : 「……勇者ぁ?」

[メイン] マサト : にこりと、微笑む。

[メイン] ベロニカ : 「…コホン」
「御伽噺が好きでしてね、皆様のような憧れる存在をそう、お呼びしているのですよ」

[メイン] ドロシー : 「ふーん。じゃあマサトが勇者にでもなった方がいいんじゃない?」

[メイン] ベロニカ : 「時を操る魔女。白夜叉。20面相を持つ殺人鬼。どれも物語の主役足りえるでしょう」

[メイン] マサト : ドロシーへと、顔を向けると……。
自分の口元へ、人差し指を立てて。

[メイン] マサト : その所作のまま、微笑むのだった。純粋な、笑顔だった。

[メイン] ベロニカ : 「……ははは、ご冗談を」
乾いた笑いが、響く

[メイン] マサト : 「─────『事件』の話は、以上でございましょうか?」
目を細めて、にこやかに、そう尋ねる。

[メイン] ドロシー : 「む……っ」

[メイン] ベロニカ : 「この子にセカイを動かす力はありません、私が1番知っているのですよ」
あなた方に比べればとてもとても、と

[メイン] マサト : その言葉に、思うことの一切を感じさせない。
純な表情で、受け入れ、肯定するように、会釈の所作を行う。

[メイン] ドロシー : 「まあ、そうね。結局、これだって証拠も無し……!」

[メイン] マサト : 「では、場所を移しましょうか。何やら……大きな物音も聞こえますし」
耳元へ手を翳して、壁の向こう側へと、藤の瞳を見据えながら。

[メイン] マサト : 「お嬢様、『吉報』でございます。『何か』が起こっておりますよ」
にこりと、微笑んだ。

[メイン] ベロニカ : 「第2の…いえ、第3の犠牲者でしょうか?」
それとも、もっと?

[メイン] ドロシー : 「……まあ、一個指摘できることはあるわ」

[メイン] ベロニカ : 「すぐに向かいましょう、楽しいお話の時間でした」
地面に伏せたコレに用はない、と言うように楽しげに席を立つ

[メイン] ドロシー : 「あんたが何か隠してるってのと……」
「あと、何も変えられない人間もいないってこと!」

[メイン2] system : [ 坂田銀時 ] コレクト : 0 → 1

[雑談2] system : [ 坂田銀時 ] キーワード : 1 → 0

[メイン] ドロシー : 「……お茶の銘柄!後で教えなさいよ!」
……これ、ヒミコのほう大丈夫かしら……と思いつつ席を立つ

[メイン] マサト : 微笑んだ表情の中……薄らと、藤の瞳が覗かれる。

……変えられない人間は、いない。ですか。

脳裏に浮かぶは……『衝動的』に、手を汚した、数刻前の出来事。

自分を、執事としての自分を、大きく曲げた、『変えた』出来事。

[メイン] マサト : 私は、思いますよ。

[メイン] マサト : 変わること。

[メイン] マサト : 変えること。

[メイン] マサト : それは、とても─────。

[メイン] マサト : ……恐ろしい。

[メイン] ベロニカ : 「その秘め事、是非解き明かしてくださいまし?」
この館全ての謎が解ける時、あなたも変わってしまうのでしょうか

[メイン] ベロニカ : それも勇者としての進化、でしょうね
楽しみにしております

[メイン] : 扉は閉じられる
地にに伏せた死体をひとつ残して

[雑談] system : [ ドロシー ] コレクト : 0 → 1

[メイン] ドロシー :

[メイン] ドロシー :

[メイン] ドロシー :

[メイン] ドロシー : ──そうして。
落ち着いて話をするために一旦ホールへ訪れて。

[メイン] ドロシー : 「ケガしてるじゃない!」

[メイン] トガヒミコ : 「あっ、先生」

[メイン] 坂田銀時 : あー、やっべめんどくせータイミングで戻ってきちまったか…頭を掻き

[メイン] ドロシー : 「ちょっ…うちの助手に何してくれたの?いや、あんたも大概ボロボロだけど…何?何あったの?」
坂田とヒミコを行ったりきたり

[メイン] 坂田銀時 : 「男の子も女の子もみんなちょっと目を離したらケガなんてするもんなんだよ、虫取りしにいったらクワガタに挟まれて血まみれになった山田くんとかいるでしょ」

[メイン] トガヒミコ : 「そうっす、そういう事っす」

[メイン] ドロシー : 「あんたの山のクワガタは……ずいぶん狂暴なのね……」

[メイン] ドロシー : ……この流れ、さっきも見たわね

[メイン] ドロシー : 意見を合わせる二人、どこか怪しい一点

[メイン] 坂田銀時 : 「まーいいじゃねえかこっちが何やってたのかなんて、ちょっとレッツパーリーし過ぎで頭ぶつけたり鋭利な何かが肩に刺さっただけなんだよレッツパーリーだよレッツパーリー」

[メイン] 坂田銀時 : ヘラヘラ笑いながら適当に流す
追及してくれるなよ頼むから!何してたのかバレたら芋づる式に俺のやったことバレちゃうから!

[メイン] ドロシー : 「え。鋭利な何かってなに?」

[メイン] トガヒミコ : 「え、鋭利な何かは…」

[メイン] トガヒミコ : 「ホ、ホラ!サボテンとか!」

[メイン] ドロシー : 「肩に刺さるレベルのサボテンを室内に置けるのは勇者だけでしょ」

[メイン] 坂田銀時 : 「逆説的に置いた勇者がいるってことだよ」

[メイン] トガヒミコ : 「確かにそうとしか考えられないっすね…」

[メイン] ドロシー : 「……ヒミコ、あんたには散々頼ってきたけどね。探偵はあたしなわけ。わかる?」

[メイン] ドロシー : 「二人の頭、ちょうどおんなじくらいの傷が付いてるわよ。ぶつけたんでしょ」

[メイン] 坂田銀時 : 「え?あははホントだ、ぶつけたせいでちょっと記憶が混乱してたんだなー!あはは!」

[メイン] トガヒミコ : 「え!?…あ~確かに言われてみればかな~り似てる…?凄い偶然だ…」

[メイン] ドロシー : 「そんなに身長が違うんだもの、普通に立っててぶつけたってのはナシね……相当アクロバティックにやったのね……」

[メイン] 坂田銀時 : やっべー急いで冷やしたけどごまかしきれるわけねーわなそりゃあ!

[メイン] ドロシー : 「ケンカしたのね?しかも、”鋭利なもの”を振り回して」

[メイン] トガヒミコ : 「いやそんなサボテンなんて振り回さないっすよ…そんなの持てない!」

[メイン] 坂田銀時 : 「いやケンカじゃないですよ?ちょっと必要にかられて2人で作業してたら不幸な事故で刺さっただけですし」

[メイン] ドロシー : 「だったら、隠さなくてもよかった」

[メイン] ドロシー : 「……あたしね、思うわけ」

[メイン] ドロシー : 「この館、色んなところで騒ぎが起きてたでしょう」

[メイン] 坂田銀時 : 「うんうん、でも探偵のあなたが見つけてくれるから安心して僕はこうして館を見回ってたわけですよ!見つけたんですよね!真犯人!」

[メイン] ドロシー : 「事件はみんな、不自然なくらい繋がりがなくて……」
銀時に目を向けて

[メイン] ドロシー : 「なのにあんたみたいに事件の”真犯人”を一纏めにしようとしたりする」

[メイン] ドロシー : 「これ、さ……!」

[メイン] ドロシー : 「は、犯人って……”全員”なんじゃないの……!?」

[メイン] トガヒミコ : 「……!?」

[メイン] 坂田銀時 : あーこれもうダメだわバレちゃってるわケツドリラーしたの気がついてるわ人生どん底堀り抜いてすべて終わるわ…

[メイン] 坂田銀時 : 「…え!?」

[メイン] トガヒミコ : ハッ
そういえばあの時の悲鳴…雨でよく聞こえなかったけど

[メイン] 坂田銀時 : 「イヤイヤイヤそんなわけ無いでしょうお嬢さん俺が誰のケツを掘ったって?そんな証拠ないでしょう」

[メイン] トガヒミコ : あれやたら長かったように聞こえたけどあれ…

[メイン] ドロシー : 「……ヒミコ、正直に向こうで何があったか言ってくれる?」

[メイン] トガヒミコ : もう一人とかそういうレベルじゃなくてじゃなくて皆、殺し合ってたから!?

[メイン] トガヒミコ : 「あ~。いや…」

[メイン] トガヒミコ : 「先生の推理は多分正しいと思うっす…」

[メイン] ドロシー : 「はぁ~……やっぱりね」

[メイン] 坂田銀時 : 「え゛!?じゃあやっぱりお前が図書館のアレやったんじゃん!」

[メイン] トガヒミコ : 「雨の中だけと…微かに悲鳴聞こえたんですよ…複数」

[メイン] ドロシー : 「………。あの人、推理マニアだったんだけど……。あたしのことも知ってて、ヒ、ヒミコに推理任せてばっかなのバレてたから……!つい、箒でバスってやったら……血、血が……!!」

[メイン] トガヒミコ : 「な~にやってんすか…」

[メイン] 坂田銀時 : 「いや箒で殴り殺すとかゴリラだろ、どうやったらあんなモサモサふわふわフサフサ棒で殺せるんだよ」

[メイン] ドロシー : 「そ、そんなこと言っても倒れたんだもの……!」

[メイン] トガヒミコ : 「まあ多分そういう事なんでしょうね…」

[メイン] ドロシー : 「……で、”図書館のアレ”って言い方。坂田、あんたもはじめっから複数犯ってわかってたのね!」

[メイン] 坂田銀時 : 「うるせーなもうバレてんだろ俺がなにやったのか、ああそうですよナンパしてたらジジイの尻を粉砕して槍刺してK点超えたのは俺ですよ」

[メイン] トガヒミコ : 「やっぱり…」

[メイン] ドロシー : 「それはなにやってんの?あたしよりひどいじゃない…」

[メイン] トガヒミコ : 「まあ…かくいう自分もうっかり人を刺してしまいましたね…」
うっかりは嘘、明確に刺した

[メイン] 坂田銀時 : 「刺したくて刺したんじゃねーし!向こうが勝手にこけて転がって鎧にぶつかって手に持った槍が尻に刺さったんだし!」

[メイン] ドロシー : 「ヒミコもかぁ~……とほほ、ムショじゃ同じ房に入りましょうね…」

[メイン] トガヒミコ : 「……いや」

[メイン] トガヒミコ : 「諦めるのはまだ早いっす!」

[メイン] ドロシー : 「え?」

[メイン] トガヒミコ : 「とりあえず証拠を消せば…そう!」

[メイン] トガヒミコ : 「この館燃やしましょ」

[メイン] 坂田銀時 : 「…ありだな」

[メイン] ドロシー : 「え?」

[メイン] ドロシー : え?

[メイン] トガヒミコ : 「先生!この状況で常識に囚われてたらいけないっすよ!」

[メイン] トガヒミコ : 「もう…全員犯罪者なんすから!」

[メイン] 坂田銀時 : 「木を隠すなら森の中、いっそ全部に火をつけてやれば一つ一つの死体なんて気になりやしねえ、ついでに骨董品とかを回収しとけば売るもよし返して恩を売るもよしだ」

[メイン] ドロシー : 「んん~~~~~~~???」

[メイン] トガヒミコ : 「ただ橋が無いんすよね…まあ泳いで渡るしかないか」

[メイン] トガヒミコ : 「確かあそこら辺からが最短ルートで雨の中でも無事にいけるっす」
脱出ルートは既に確保しておいた、元々皆殺しの予定だったから

[メイン] ドロシー : 「ヒミコ、無事に帰ったら、話聞かせてもらうからね」

[メイン] 坂田銀時 : 「お、手際が良いね」
いやなんで脱出ルート確保してんだ!やっぱこいつ…俺どころかまとめて殺す気だったじゃねえか!

[メイン] トガヒミコ : 「え~っとそれならガス管の辺り使えば多分この雨の中でも燃えるはず…」

[メイン] ドロシー : 「えっちょっ」

[メイン] トガヒミコ : 「ライターついてくれ~…」
シュッシュッ…

[メイン] トガヒミコ : ボッ

[メイン] 坂田銀時 : 「そーれ火ーつけ火ーつけ!今なら多少多めに金品もらってもバレね〜だろ!」

[メイン] ドロシー : 「まっ」

[メイン] トガヒミコ : 「希望の火種!つ~け~つ~け~」

[メイン] 坂田銀時 : 急いで近くの窓を割って中にある近くの手に持てる貴重な品を回収する

[メイン] ドロシー : 「ああああああああああああああああああ」

[メイン] トガヒミコ : 「…よし!完全に燃えた!逃げるっすよ皆!」

[メイン] ドロシー : 燃えていく……壁が……柱が……扉が……

[メイン] 坂田銀時 : 「ハハハハ!やっべこれ俺とんでもねー犯罪者だ!頼むから誰も死んでくれるなよ!」

[メイン] ドロシー : 「バッカもおおおおおぉぉぉぉ本気でやる!?ウソでしょ!?」
走る、先は外じゃなくて館内

[メイン] トガヒミコ : 「どうせもう中死体まみれなんだから誤差っすよ!」
アハハハハ!!

[メイン] 坂田銀時 : 「…!おいバカ!なにやってる!」

[メイン] 坂田銀時 : 急いでドロシーの後を追う

[メイン] ドロシー : 「気付かず人が残ってるかもしんないでしょお!?」

[メイン] トガヒミコ : 「ちょっと先生!?」

[メイン] ドロシー : 「あたし…犯罪、やっちゃったけどさ…!でも、やっぱり死んでほしくないの!!」

[メイン] 坂田銀時 : 「そりゃ死なねえのが1番だが!冤罪でしょっぴかれるのもごめんなんだよこっちは!」

[メイン] トガヒミコ : 「…ああもう!それならそうと先に言ってくださいっすよ!」
でもそんな所が…好き♥

[メイン] 坂田銀時 : 「ああー!さっき入ってきたとこに火が回ってんぞ!もうあそこからは出れねえ!」

[メイン] ドロシー : 「いいから付き合うなら黙ってきなさいよ~~~!!」

[メイン] トガヒミコ : 「いやなら…ここはこうです!」

[メイン] トガヒミコ : 「みんな大変だ~~~~~!!!部屋が燃えてるぞ~~~~~~~!!!!」
自分で燃やしといて今偶然燃えた様な言い草

[メイン] 坂田銀時 : 「ぎゃあ〜〜〜〜!!!割れた窓ガラスの破片が左肩に刺さった〜〜〜〜!!!逃げないと死ぬぞぉ〜〜〜〜!!!」

[メイン] トガヒミコ : 「あだっ!が…瓦礫が頭に当たった!」
「さっさと逃げないとヤバいっす!」

[メイン] ドロシー : 「逃げなさい!今すぐ~~~~~~~~~!!!」
通りがかる、銀時とヒミコが対峙した密室

[メイン] ドロシー : 「あれ!?」

[メイン] 坂田銀時 : 包帯を取って破片をちょっと刺す、今のうちに全部ごまかせごまかせ!

[メイン] ドロシー : 「あそこに人倒れてない!?」

[メイン] 坂田銀時 : 「はぁ!?さっき誰もいねえって確認したぞそこは!」

[メイン] トガヒミコ : 「ホントっすか!?それ死体じゃないっすか!?」

[メイン] 坂田銀時 : とっさに覗く、中には…

[メイン] 坂田銀時 : 「マジかよ…」
ケツに槍刺さったジジイが呑気に寝てやがる…

[メイン] 坂田銀時 : 「…………………」
「ねえ、見なかったことにしない?」

[メイン] ドロシー : 「なにこの人…すごい刺さってる…」

[メイン] ドロシー : 「いや、あんた、担ぎなさいよ」

[メイン] トガヒミコ : 「何でこんな刺さってるのにこの人余裕で寝てるんすか…」

[メイン] 坂田銀時 : 「やだし!なんで自分で殺したはずの相手担ぐハメになるんだよ!」

[メイン] ドロシー : 「生きてるってこれ!」

[メイン] トガヒミコ : 「ケツに棒ハメたんなら責任取るべきっすよ!」

[メイン] 坂田銀時 : 「いかがわしい言い方するんじゃないよ!ちくしょうこうなりゃヤケだ!」

[メイン] 坂田銀時 : 部屋の中に入り、さっさと担いで出てくる。横で寝息立ててるのがうっとおしい…!

[メイン] ドロシー : 「……っ、火の手が強くなってきたわね…… !けほっ!」

[メイン] ドロシー : 次は図書室を通りがかって…

[メイン] ドロシー : 「こ、ここスルーする?あたし、見たくない」

[メイン] トガヒミコ : 「考えてる暇はないっすよ!どっちでもいいから即決!」

[メイン] 坂田銀時 : 「オイオイ自分だけスルーするつもりですかぁ?人に隠滅の機会失わせてんのにぃ?」

[メイン] ドロシー : 「ったわよ、もう……!」

[メイン] ドロシー : 図書室の扉をけり開ける!

[メイン] トガヒミコ : 「ああっ!?あ…あれ…!!」

[メイン] ドロシー : 「何!?今目つぶってるんだけど!」

[メイン] トガヒミコ : 「ケツに…箒がすっぽり入ってるっす!」

[メイン] 坂田銀時 : 「オイ、マジか…!」
顔が驚愕に染まる、それもそのはず!

[メイン] 坂田銀時 : 「とんだ上級者がいたもんだぜ…!」

[メイン] ドロシー : 「え…? う、うわぁ…ほんとだ…」

[メイン] トガヒミコ : 「魔女の箒だから興奮したんすかね?」

[メイン] ドロシー : 「いや、こんなんじゃなかったでしょ絶対。え、動いたの?」

[メイン] 坂田銀時 : 「うるせーな男ってのは死体になっても好きな相手のものを取り込みたがるものなんだよ」

[メイン] トガヒミコ : 「ほへ~…」

[メイン] ドロシー : 「死体が動くわけ……う、動いてるーーー!?」

[メイン] 坂田銀時 : 「ケツに箒必死に入れたらなんか魂が一緒に体内に入ったんだろ」

[メイン] トガヒミコ : 「あっ本当だ、ビクンビクンいってる」

[メイン] ドロシー : 男は、微妙に、息をしていた。止まっていてくれたほうがよかった気すらする。

[メイン] ドロシー : 「…………どうぞ」
男を引きずって銀さんの肩にかける

[メイン] 坂田銀時 : 「ちょっと待ってねえ俺左肩怪我してるんだけど、どうぞって渡されても困るしそんな気色悪いやつ担ぎたくないんだけど」

[メイン] ドロシー : 「あたしもイヤだから…ごめんね」

[メイン] トガヒミコ : 「自分も嫌っす」

[メイン] 坂田銀時 : 「ごめんねじゃないでしょ俺だってごめんで済むならこんなん担いでねえんだよ」

[メイン] ドロシー : 「……そ、それより!」

[メイン] ドロシー : 「ここまでベロニカとマサトの姿、見た!?」

[メイン] 坂田銀時 : 「何考えてケツから槍と箒生やしたおっさん2人装備しなきゃいけないんだよフルアーマーじゃねえよフルアヌスだよこれじゃ」

[メイン] 坂田銀時 : 「いや見てねえな」
よっこらしょっとおっさん2人を担ぐ

[メイン] トガヒミコ : 「一狩りいこうぜとか言ってる場合じゃないっすよ!」

[メイン] ドロシー : 「あの二人さぁ!多分逃げてないのよね!!」

[メイン] トガヒミコ : 「マジっすか!?なんで!?」

[メイン] ドロシー : 「……探偵のカン、かしらね!!」

[メイン] トガヒミコ : …この人のカン、滅茶苦茶当たるんだよな

[メイン] トガヒミコ : 「じゃあ二人は何処に!?」

[メイン] 坂田銀時 : 「カンとかもうなんでもいいから早く話付けてきてくれよ、さっきから臭い息が顔面にかかって窒息死より先に口臭死しそうなんだよ」

[メイン] ドロシー : 「……それは……」

[メイン] ドロシー : この火災の中、常識で考えるなら……一番、ありえない場所。

[メイン] ドロシー : だから一番あり得ない選択を取りそうなヤツなら、そこにいる。

[メイン] ドロシー : ここの3人ともまだこの屋敷に詳しくはないけれど、全員が知ってるはずの部屋。
そこは──

[メイン] ベロニカ : 「​────ごきげんよう、お元気ですね」

[メイン] マサト : 紅蓮の炎に包まれ、辺りは熱を帯び、骨董品の金属は高温状態となる。触れればきっと、すぐに火傷してしまうだろう。
天井に留まるは、黒い煤の煙。鼻腔を抜けるは、焦げた匂い。

[メイン] ベロニカ : 先程まで死体があったと思わしき赤いカーペット、その近くにある椅子で彼女は寛いでいた

[メイン] ベロニカ : いつものように、紅茶を嗜みながら

[メイン] トガヒミコ : 「アンタらこんな時に何やってんすか…さっさと逃げないと…」

[メイン] マサト : その中─────男は、いつものと変わらない顔で、執事として、ベロニカの傍に佇んでいた。

[メイン] マサト : にこりと、微笑む。

[メイン] 坂田銀時 : 「こいつら正気か?」
面倒になったおっさん2人を紐で縛って引きずりつつ

[メイン] マサト : 「ええ、とても、『大変』でございますね。では少しばかり、お茶でもいかがでしょうか?」

[メイン] ベロニカ : 「逃げなくて宜しいので?」
歓迎の後、きょとんと、不思議そうに聞き返す

[メイン] トガヒミコ : 「いや…アンタらは逃げないんすか?」

[メイン] ドロシー : 「……やっぱ、そうよね」
屋敷の中心、応接間。
主従は変わりない姿でここにいた。

[メイン] ベロニカ : 「まあ、私は勇者ではありませんから」
その一言に全ての意味が込められていた

[メイン] マサト : にこり。

[メイン] 坂田銀時 : 「いやわかんねーよ勇者以外は生きる価値0ってか?」

[メイン] トガヒミコ : 「……?」
彼女にはその意味が分からない
ただ分かる事は…

[メイン] ベロニカ : 「いえいえそんな!滅相もありません!」
慌てて否定する

[メイン] ベロニカ : 「いや何、お恥ずかしながら気がつくのが遅れまして……逃げても間に合わないだろう、という判断です」

[メイン] トガヒミコ : 命を絶とうとしてその意志は揺らぎない、
分かるのだ、人を殺してきたからこそそんな風に生にしがみついてくれない…彼女にとって”つまらない相手”が

[メイン] トガヒミコ : 達観している、あれは完全に

[メイン] 坂田銀時 : やっべー…戻らなかったら正真正銘人殺しになってたなこれ

[メイン] トガヒミコ : 「……先生、行きましょう、あれは何言っても無理っす」

[メイン] ドロシー : 「……探偵の仕事って、なんだと思う?」

[メイン] ベロニカ : 「それはもう、事件を華麗に解決すること、でしょう」

[メイン] ドロシー : 「泥臭くたって事件の犠牲者なんてもんを出さないことよ!」

[メイン] トガヒミコ : 「……!」

[メイン] ドロシー : まあ……危うく犠牲者出しかけてたけどね!自分の手でさあ!!

[メイン] ベロニカ : 「…ふふっ、探偵の出番は事件の後ではありませんか」

[メイン] 坂田銀時 : 「人殺しした探偵が言うセリフかそれ」

[メイン] ドロシー : 「うるさいうるさいうるさい!」
ベロニカの胸倉を掴む。

[メイン] ドロシー : 「引き摺ってでも連れてくからね!」

[メイン] ベロニカ : 「それにこの火…恐らくこの館で殺人を試みたものと同じ方の犯行でしょう」
がくがくと揺られながら話し続ける

[メイン] 坂田銀時 : 顔を思いっきりそらす、目元には影がかかっている

[メイン] ドロシー : ヒミコ…………。

[メイン] ベロニカ : 「私から与えた勇者への試練、帰ってきたならそれを受け止める覚悟もありますよ」
「と、言っても勇者では無い私には打開できない、と言うだけの話ですが」

[メイン] トガヒミコ : 彼等の諦めより強く、先生は…

[メイン] トガヒミコ : 「…仕方ないか」

[メイン] トガヒミコ : マサトを引きずる

[メイン] トガヒミコ : 「ほら行きますよ」

[メイン] ドロシー : 「これ!ただの!火事場泥棒なのよね!あとさ!あんたに受けてもらいたいのは……法の裁きだからぁ!」

[メイン] ベロニカ : 「なんの事やら…ふふ」

[メイン] マサト : 藤色の瞳は、主へと向けられる。

[メイン] マサト : 男の体は、『不動』。1ミリとしても、そこから動かなかった。

[メイン] マサト : まるでそこに、杭でも打たれているが如く。

[メイン] マサト : ただ、『オーダー』を待っていた。

[メイン] ベロニカ : 「自由になさいなマサト。勇者に救われる民間人、それはそれで格別な英雄譚ともなりましょう!」

[メイン] 坂田銀時 : 「おーい、執事の兄ちゃん、じゃあこのおっさん持ってってくれねえか」
2人はアナキュアを引きずりながら

[メイン] 坂田銀時 : 「まさか要救助者がいるのに自分勝手に死ぬなんてしねえよな?」

[メイン] トガヒミコ : 「ぐぐぐ…!?」
なんだこの執事…!?力には自信ある方だけどこれは…!

[メイン] マサト : 「─────『自由』に、ですか」

[メイン] マサト : にこりと、その表情には、慈しみが満ちていた。

[メイン] マサト : そして、銀時の言葉に─────NOを主張するように、掌を差し出すと。

[メイン] マサト : 「では、『自由』にさせていただきましょうか」

[メイン] マサト : そう言って、黒スーツの男は、静かに、ゆっくりと歩む。ベロニカの下へ。

[メイン] マサト : 「失礼いたします」
そう告げると、ベロニカを抱える。許しは請わない。『自由に』と告げられたのだから。

[メイン] マサト : そして、ドロシーの方へと向いて、にこりと、また微笑む。

[メイン] ベロニカ : 「おや、私と共に死​─────何を?」

[メイン] 坂田銀時 : 「アレでも執事かよ、手前勝手なヤローだ」
ブーブー文句を垂れつつダブルアヌスを担ぎ直す

[メイン] ドロシー : 「あん?来る気になったかしら…げほっげほっ!」
煙が酷い

[メイン] マサト : 藤の瞳は、室内を見渡す。

[メイン] マサト : 「『御案内いたしましょう』」

[メイン] マサト : 「もうじき、この部屋は─────」

[メイン] マサト : 「─────『爆散』いたしますから」
そう言って、にこりと微笑むと……抱えたベロニカと、ドロシーへと投げる。
その後、機敏な身の熟しで、ヒミコ、銀時の肩へ手を添えると、ぐっと、押し出す。

[メイン] トガヒミコ : 「…えっ!?」

[メイン] ベロニカ : 「ひゃああ!?」
宙を舞う

[メイン] ドロシー : 「うわっぷ……!?」
かろうじてベロニカを受け止め…爆散!?

[メイン] 坂田銀時 : 「いっで!左肩押すんじゃねえ!」

[メイン] ベロニカ : 「あなた、何を!」

[メイン] マサト : 四人は、そのまま廊下の方へと抜けると……。

[メイン] マサト : 崩れた壁の、奥。外へと、落ちようとする。
通常であるならば、この高さから落下すれば、一たまりもないだろう。

[メイン] マサト : 「私にとっての、『自由意志』とは」

[メイン] マサト : 「これが」

[メイン] マサト : 「……『落ち着く』のですよ」
まるで、他人事のように、それでいて……刻むように、確かめるように、そう言うと。

[メイン] マサト : 眉を、ハの字にして、にこりと微笑むのだった。

[メイン] ドロシー : ざけんじゃ……!と、駆け出そうとして

[メイン] マサト : ……復讐に駆られ、手を汚した際の、あの虚しさよりも、ずっと。

[メイン] マサト : まぁ。

[メイン] マサト : 充足感は、ありますよ。

[メイン] ベロニカ : 「マサト…」
それで、いいのですね?

[メイン] トガヒミコ : 「先生ダメっす!」
ドロシーを捕まえる、こんなつまらない事で死んでほしくはない

[メイン] 坂田銀時 : 「チッ、あのバカ!」
放り出されながら後ろを振り返る、時間がありゃ間に合うが…!爆薬の匂いが混ざってやがった!

[メイン] ドロシー : 「は、放しなさいよ!!…っこのままじゃ!」

[メイン]   : 宣告の通り……客を出迎える応接室は……粉塵へと引火する。
続くように、紅蓮の炎が放散され、一気に視界は真っ白と赤に包まれる。

[メイン]   : 熱風が、四人をさらに、遠く、遠くへと、押し出す。

[メイン]   : 「い……てら……い……ませ……」

[メイン]   : そんな、声が、聞こえたかは、分からない。
館の倒壊する音の方が、きっと大きかっただろう。

[メイン] トガヒミコ : 「ぐっ……!」

[メイン] 坂田銀時 : 「クソッ…!」
吹き飛ばされながら、足掻こうと壁に無理矢理しがみつこうとするが、掴んだ先から崩壊していく

[メイン] ベロニカ : 「マサ…ト…」
なんだかよく分からない喪失感
勇者擬きの多数あるコマの1つ、だった筈なのに

[メイン] ドロシー : 「…………っっ!!」

[メイン] ドロシー : 「……何よ」

[メイン] ドロシー : 「やっぱり動かしたじゃない、世界」

[メイン] ドロシー : 腕にその証拠、ベロニカを抱えながら爆炎の中を見て

[メイン] ドロシー : 「……脱出!!するわよ!!」

[メイン] トガヒミコ : 「はい!いくっす!」

[メイン] ベロニカ : 「私を下ろした方がいいのでは?そこに抱えた失格勇者たちも、ですが」

[メイン] ベロニカ : と、勇者が逃げるための冷静な判断を下す

[メイン] 坂田銀時 : 「オイテメーら!これ持って先に行ってろ!俺はちょいと忘れもんだ!」
いつのまにかもげていた槍と箒を投げ渡し

[メイン] ドロシー : 「はあ!?」

[メイン] トガヒミコ : 「あれ!?箒は!?」

[メイン] 坂田銀時 : 「知らねえ!いつのまにか折れてたんだよ!」

[メイン] ドロシー : 「あ、あっちもこっちも……っ!!ヒミコ、二人担げるぅ!?」

[メイン] トガヒミコ : 「しょうがないっすね…よっと」

[メイン] ドロシー : 「で、ベロニカは抱えてくから!あんたの勇者サマ候補ってのは火事場に人を置きざりにするわけ!」

[メイン] ベロニカ : 「いえ?単に私含め今抱えた荷物は人では無いと進言しただけですよ」
笑う、いつものように

[メイン] 坂田銀時 : 「手前勝手に爆散して満足したつもりか知らねえがな…こっちはめちゃくちゃな事件に巻きこまれてイライラしてんだよ、だったらせめてテメーの生きた証くらい寄越しやがれってんだよ!」
誰に対してか、八つ当たりのようなことを述べつつ崩壊していく部屋へと走り戻っていく

[メイン] ドロシー : 「バカ!バーーーカ!!サボテンにでもなってから人間じゃないって言いなさいな!生きて帰ってきなさいよ坂田は!」

[メイン] ベロニカ : 「この屋敷には勇者と勇者でなかったものと私…それと普通の人間である彼しかいません」

[メイン]   : ─────そこにあるのは、残骸のみ。あとは、黒焦げになった、かつて人だったもの。そのくらいだろう。
生きた証は、この世界に、何かを残そうとする者達だけが、最後に固形となり、手に取り、目に見えるものとして残存するのである。

では、かの男は?

『無』である。

[メイン]   : 『個性』は、不要。
執事に必要とされるのは、忠誠ただそれだけ。

[メイン]   : ……いや。ただ、床に残る、燃えなかったものは、あった。

[メイン]   : 血塗られた、タガー。

[メイン]   : 男の、『感情』だった。

[メイン] 坂田銀時 : 「ほー…結局ヤツも人殺ししてたってこと、妙な事件としか言えねえな」

[メイン] 坂田銀時 : 高温と崩壊により形を維持できなくなる部屋の中、そのダガーを手に拾い

[メイン] 坂田銀時 : 「ま、これでも十分証になるだろ」
ちょうど空いた空の穴から、外へ放り投げる。

[メイン] 坂田銀時 : 「…で、どうすっかねえ。もう出口焼け落ちた木で塞がってんだけど。つーかもう床崩れてんだよな」

[メイン] 坂田銀時 : が、まあ、あのお嬢様生かすためにゃ証がいるし、つーか火をつけたの俺だし、報いってやつだろこりゃあ。

[メイン] 坂田銀時 : そんなことを思いながら、瓦礫の中へと埋もれていった。

[メイン] トガヒミコ : ……あの人、大丈夫かな
こんな所で死んでほしくはないな…いや、今はそれより!

[メイン] トガヒミコ : 「これで全員っすか先生!?」

[メイン] ドロシー : 「あいつら以外はね……ってヒミコー!上ー!!」

[メイン] ドロシー : 屋敷の応接間辺りから。何か。鋭利に光る何かが…!

[メイン] トガヒミコ : 「え?うわっ!?」
パシッ

[メイン] トガヒミコ : 「これは…ダガー?血がついてるっすねこれ」

[メイン] ドロシー : 「これ……」
「……もしかして、まだ知らない事件が?」

[メイン] トガヒミコ : 「みたいっすねえ…」

[メイン] ドロシー : 「で、脱出すんならこの洋館近くにある森の先にいけばいいのよね…!?」

[メイン] トガヒミコ : 「そうっす!」

[メイン] ドロシー : 鬱蒼とした森に踏み込む。
地面は泥になってすべりやすくて…

[メイン] ドロシー : …茂みの中には雨に濡れた死体があった。
死因は刺殺。誰がやったかは…思い浮かんだけど口には出さない。

[メイン] トガヒミコ : 「…?どうしたんすか?」

[メイン] ドロシー : 「…いえ、行きましょう!っていうかベロニカそろそろ普通に歩いてくれない…?」
腕がつらい 半ば抱えっぱなしだったベロニカに目を向ける

[メイン] ベロニカ : 「……う…ゴホッ!…ケホッ……!」
それに答えるように
激しい咳き込みとともに意識を取り戻す

[メイン] ベロニカ : 「…ええ、降ろしてくださいな」
まあ、この足は走ることなど出来ないのですがね

[メイン] ベロニカ : 「…おや、そのダガー…」
地面に立ち、ヒミコの手元に一瞥

[メイン] ベロニカ : 「柄の部分を見せていただいても?」

[メイン] トガヒミコ : 「?はい」

[メイン] ドロシー : おろす。腕が痺れてる。まあ軽かったとはいえ、人ひとりの重さは…ね。

[メイン] ベロニカ : この紋様は、私が贈ったプレゼントのものだ
このキズは、私が借りた時についてしまったものだ
この染みは、私が紅茶をこぼしてしまったものだ

[メイン] ベロニカ : この血は、私が知らないマサトの証だ

[メイン] ベロニカ : ふむ…特に期待などしていませんでしたが
どのような理由であれ勇者候補を降したのですね

[メイン] ベロニカ : もう少し、気にかけてあげるべきでしたか?

[メイン] ベロニカ : …いえ、これが彼の"限界"だったのでしょう
負けた…殺された方が勇者ではなかった、それだけなのです

[メイン] ベロニカ : 「…ありがとうございます、お返しします」
とダガーを返却する

[メイン] ドロシー : 「……あんた、そんな顔出来たのね」
目を丸くして

[メイン] トガヒミコ : 「……」

[メイン] ベロニカ : 「顔、ですか」

[メイン] ベロニカ : 「鏡を…」
応える人は、いない

[メイン] トガヒミコ : 「いや、別にいいっすよ、自分のではないし」
返却する

[メイン] ベロニカ : 「よく、分かりませんね、自分では見えないので」
「私のものでもありませんよ…ふふふ」
ですが、いらないと言うならば預かっておきましょうか

[メイン] ドロシー : 「ずっといけ好かないような笑顔だったけど、今のあんた……まあ、自分で気付いてないならいいわ」

[メイン] ベロニカ : 「さて、火の手がまた迫ってきていますねえ、勇者様方」
呑気に後ろを振り返る
ごうごうと館を燃やし尽くしこちらに迫り来る炎の壁

[メイン] トガヒミコ : 「いやだから…まあいいか」

[メイン] ドロシー : 「ヒミコ~~~!!どうするのヒミコ~~~!?」

[メイン] トガヒミコ : 「もうすぐっす!そこの紐伝って!」

[メイン] ドロシー : 「わあ!用意周到!」
この子が前々から犯行計画練ってたのがわかってしまって戦々恐々

[メイン] ベロニカ : 彼女らの遥か後方にて、重い足を引き摺りながらもマイペースに進んでいる
尤も、当人にとっての全力だが

[メイン] トガヒミコ : 「……」

[メイン] ベロニカ : 「お急ぎくださいね〜〜〜勇者様〜〜〜〜」
火の手に呑まれかけながらも焦ることなく声を掛けている

[メイン] ドロシー : 「……おっそ!?ちょっと?走れないなら降ろす前に言ってくれる!?」
慌てて戻って担ぎなおす

[メイン] ベロニカ : 「走れるならあの時紅茶など嗜んでおりません。」
「自殺志願者では無いのですから」

[メイン] ドロシー : 「あついし おもいし つらいし!!」
ベロニカ担いで紐を…耐えられるのかな…伝う

[メイン] ベロニカ : 「今からでも見捨てますか?"勇者様"」

[メイン] ドロシー : 「あたしは探偵か、もしくは魔女ね。勇者とは逆!」

[メイン] トガヒミコ : 「アンタも諦めるっす!ウチの先生は生に対して執着凄いっすよ!」

[メイン] ベロニカ : 「そのようですねえ、助手様を見習って頂きたいのですが」
と急に不思議なことをボヤき出す

[メイン] トガヒミコ : そう、そんな命の輝きを持つからこそ
あの最高の舞台で、この手で…と行きたかったのだが

[メイン] ドロシー : ブルッ

[メイン]   : そして脱出の地点には…

[メイン]   : 何も無い……?

[メイン] トガヒミコ : 「え~っとこっから…」
だが彼女が港に隠すように縛っていた紐を引っ張ると…

[メイン] トガヒミコ : 流されていた船が、戻って来た!
流されてたなんてすごい偶然だね

[メイン] トガヒミコ : 「多分定員は間に合うっす!」

[メイン] ドロシー : 「ん~~~~~~~……???」
おかしなことが起きた気がする

[メイン] ドロシー : 「ヒミコさぁ……」

[メイン] ドロシー : 船に足をかける

[メイン] ドロシー : 「あ、あたしの助手…よね?ねっ?」
間違っても外界と断絶された孤島を作って殺人企てたりなんて。

[メイン] トガヒミコ : 「何言ってんすか!」

[メイン] トガヒミコ : 「助手っすよ!」

[メイン] ドロシー : 「そっ……か!!うん!!愛してるわ!!」

[メイン] トガヒミコ : 「えっ!?そ、そんな愛してるだなんて///」

[メイン] トガヒミコ : 「え…エヘヘ…」

[メイン] ドロシー : こんな子が計画的殺人を企てるわけないわよね…!

[メイン] ドロシー : ヒミコの頭を撫でて船に

[メイン] トガヒミコ : 「エヘヘ~…」
頭を撫でられて溶けた表情になる

[メイン] ドロシー : 「はぁ……」

[メイン] ドロシー : 「せっかくパーティだってからきたのに、とんでもない目に遭ったわ……」

[メイン] トガヒミコ : 「そうっすね~折角のパーティが台無し…やっぱ家でのんびりしてるんでしたよ」

[メイン] トガヒミコ : 「……」

[メイン] トガヒミコ : 先生、薄々感ずいて来てるね

[メイン] トガヒミコ : 本当は今日、この最高の舞台で先生を…
…でも予想外だった、あの銀髪の人があんなに強いなんて
あの人も生きてるかな~そしたら今度こそ…

[メイン] トガヒミコ : ……しばらくは大人しくして、警戒されないようにしなきゃ

[メイン] トガヒミコ : でも、今度こそはちゃんと…ああ…

[メイン] トガヒミコ : 「愛してるよ…先生…♥」

[メイン] トガヒミコ :  

[メイン] :  

[メイン] :  

[メイン] : 記録の無い、存在しない事件簿。

[メイン] :  

[メイン] :  

[メイン] : とある少年は、世間一般よりも貧しい家庭で生まれた。
正道とは言えないような稼ぎで、空腹を満たしていた。

[メイン] : 童心には、ありつくことができる食事があることに、一杯一杯だった。

[メイン] : それが、汚い金から生まれたことに対する嫌悪も、まだ分からなかった。
生きることに、ただひたすらに必死だった。

[メイン] : この世に生まれ、無地の状態たる少年は、これからどんな色が塗られることとなるのか。

[メイン] : それは、黒だった。

[メイン] : 赤でもなく、青でもなく、黄でも、緑でも、何色でもない。

[メイン] : ありふれた、影の色。他の色を目立たせるために、少し付け足すだけの色。
立体感を作り出すための色。縁を作り出すための色。狭間を成す色。

[メイン] : 生命の使命として、本能として、教育を受けてきた。
己が成すことは、ただ一つ。主と呼べるような相手に対する、絶対的な忠義。

[メイン] : そこに疑問を呈することすら、無かった。
他人と違うということに対する違和感も、無かった。

『そういうものなんだろう』と、無抵抗に受け入れた。

[メイン] : さりとて、心の無い人形が完成したわけではない。
人間と接し、情緒を育んでいくのであれば、必然と身に着くのは情緒。

[メイン] : みすぼらしく、身なりも汚く、おまけに頭の悪い母から享受してきた『愛』には……。

[メイン] : 不思議と、温かさを感じていた。

[メイン] : それを表現し尽くすには、言葉が足らなかった。
奉仕者を生むには、そういった教育は不要であったから。

[メイン] : ただそれでも、胸の内には、引っかかりがあった。

[メイン] : 人目を憚り、『愛』を受けてきた。
頭を撫でられるという行為に、一体何の意味があるというのか。
少年には、分からなかった。しかし、温もりがあったような気がした。

[メイン] : ある時、無精髭を顎に茂らせる男に見つかった。
父親だ。教育を受ける際に、時折顔を合わせることはあった。
交わす言葉も、『できた』『できなかった』の是非を問う、二種のみ。
それだけの会話。

[メイン] : 父は、憤りを見せた。そして、母を殺した。

[メイン] : ……奉仕者として生きるには、不要な、邪となる思想を植え込んでいたと、その罰として殺された。

[メイン] : 少年にも、律されることとなった。
戒められることとなった。今後、『間違い』を犯さぬようにと、咎められた。

[メイン] : ただ、頷いた。無心に。

[メイン] : ……胸に空いたような穴に、隙間風が通っていくような、そんな感覚を……。

[メイン] : 誤魔化して、そして、『未熟』として受け入れ、少年は……奉仕者のエリートとなるのだった。

[メイン] : ただそれだけの、つまらない経歴だ。

[メイン] : 犯行に及んだ動機は、そこにあるのだろう。

[メイン] : 感情を持たない兵器を作りたいのであれば、最初から脳を改造すれば良かったのだ。

[メイン] : たかが教育如きで、人間が、哺乳類が、動物が持ち得る『感情』という、目には見えない、数値にも表せない、予期することのできない物を御することなど、不可能なのだ。

[メイン] : きっと、傲慢が摂理として返ってきた。
ただそれだけの、よくある話だ。

[メイン] : ……さて。

[メイン] : 殺人の動機は、それに尽きるとして。

[メイン] : 何故、ベロニカと呼ばれる主に対し、あそこまで忠義を尽くしたか?

[メイン] : おそらく、二人の間にあったのは、『信頼』などという健全なものなどではない。

[メイン] : ましてや、親子間にあるような『愛情』なども、以ての外。

[メイン] : あるとすれば、利用し、利用され、ただそれだけだっただろう。

[メイン] : それだけの関係に、何故……殉教を選んだ?

[メイン] : 果たして、己の死を与えるほどの価値が、そこにあったのか?

[メイン] :  

[メイン] :  

[メイン] マサト : 居心地が良かった。

[メイン] マサト : それだけで、十分だろ。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM :